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映画【グリーンブック】宿題じゃない感想文。

2018年公開 アメリカ映画。
無知は差別、未知は友情のはじまり。

舞台は1962年のアメリカ。主人公・イタリア系アメリカ人のトニーがとんでもない人物。人間性を疑うというか、友人にするのは難しい。しかしここ一番の肝の座り方はさすがで、真っ先に頼りたいタイプだ。なぜか憎めない彼は、日本ならジャイアンと言ったところか。
トニーは仕事で黒人ピアニストのドクと旅をするわけだが、その先々にはやはりトラブルが待ち受けていた。主に黒人への差別だ。これがやたら生々しかった。彼らへの陰湿な行為に、歴史問題の根深さを改めて感じさせられた。
元々は差別主義者だったトニー。彼の偏見はドクと関わる中で薄れていくわけだが、本質的に純粋な人間だったのではと考える。ただ、知らなかっただけ。それはドクも同じだった。
生まれも育ちも正反対な二人は、互いを知ることで新しい自分に出会う。そうして深めた友情は生涯続いたそうだ。いつ終わるのか、それとも新しい時代はもう始まっているのか。遺恨や遺物が徐々にでも数を減らしていくのなら、

この作品こそが最後の“グリーンブック”になる日はきっと来るだろう。

画像引用元 https://gaga.ne.jp/greenbook/

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