貧血について

急に秋っぽい気候になってきました。
本日7日は「立冬」です。
秋分と冬至の中間で、
秋が極まり冬の気配が立ち始める日、とされています。

さらに、
東京では「木枯らし1号」が吹いたようです。
木枯らしは、晩秋から初冬に吹く、
木の葉を吹き散らすような冷たい北寄りの風
冬型の気圧配置になったことを示す現象です(wikipedia)。

検診で貧血:要塞検査 男性Hb12.1-13.0 女性11.1-12.0

今日は貧血です。

特に女性では、
検診で要再検査となる人が多いのでは?


Mayo Clinicより
Anemiaです。

貧血は、体の組織に酸素を運ぶ健康な赤血球またはヘモグロビンが不足している状態です。ヘモグロビンは赤血球に含まれるタンパク質で、肺から体の他のすべての臓器に酸素を運びます。貧血になると、疲労感、脱力感、息切れなどの症状が現れます。
貧血にはさまざまな種類があり、それぞれに原因があります。貧血は短期的なものも長期的なものもあり、軽度から重度までさまざまです。貧血は重篤な病気の警告サインである場合があります。
貧血の治療には、サプリメントの摂取や医療処置などが含まれます。健康的な食事を摂ることで、ある種の貧血を予防できる可能性があります。
貧血の種類
再生不良性貧血
・鉄欠乏性貧血
・鎌状赤血球貧血
・サラセミア
・ビタミン欠乏性貧血

貧血の基準としては、
世界保健機関(WHO)基準では、
ヘモグロビン(Hb)濃度が、
成人男子は13.0 g/dL未満、
成人女子や小児は12.0 g/dL未満としてます。
高齢者については、
男女とも11.0 g/dL未満を貧血とすることが多いようです。


症状
貧血の症状は、原因と貧血の程度によって異なります。貧血は最初は症状が出ないほど軽い場合もありますが、その後症状が出始め、貧血が悪化するにつれて症状も悪化します。
別の病気が貧血の原因である場合、その病気によって貧血の症状が隠れている可能性があります。その場合、別の病気の検査で貧血が見つかる可能性があります。特定の種類の貧血には、原因を示す症状があります。
貧血の症状としては次のようなものが考えられます。
・疲れ。息切れ。
・青白い肌。
・不整脈。めまいまたはふらつき。
・胸痛。手足が冷たい。頭痛。

貧血が急速に進んだ場合は、症状が強く現れます。
重度の貧血が放置されると、
体に必要な酸素を送るため、
心臓に負荷がかかり心疾患にもつながります。
むずむず脚症候群にも関係があると言われています。


貧血は、血液中のヘモグロビンまたは赤血球が不足しているときに起こります。これは次の場合に発生する可能性があります:
・体内でヘモグロビンや赤血球が十分に生成されない場合。
・赤血球とヘモグロビンが補充されるよりも速く失われる場合:出血。
・赤血球とその中のヘモグロビンが破壊される場合。

栄養(鉄分等)不足や、骨髄機能が低下している場合、
十分な赤血球が生成できません。
出血が続けば貧血につながりますし、
溶血性貧血のように、
過剰に赤血球が破壊されると場合にも、貧血となります。


赤血球の働き
体は 3 種類の血液細胞を作ります。白血球は感染と戦い、血小板は血液凝固を助け、赤血球は体全体に酸素を運びます。
赤血球には、血液に赤い色を与える鉄分を豊富に含むタンパク質、ヘモグロビンが含まれています。ヘモグロビンは、赤血球が肺から体の各部位に酸素を運ぶのを助けます。また、赤血球が体の他の部位から二酸化炭素を肺に運び、呼吸で排出するのを助けます
多くの大きな骨の内部にある骨髄と呼ばれるスポンジ状の物質は、赤血球とヘモグロビンを作ります。これらを作るには、体は食物から鉄、ビタミン B-12、葉酸、その他の栄養素を摂取する必要があります。

鉄分には、
吸収率の異なる「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があります。
ヘム鉄(レバー、もも肉、マグロ・カツオ、あさり等)の方が
吸収率が高く、
非ヘム鉄(小松菜、納豆等)は動物性たんぱく質やビタミンCを
食事の中で組み合わせることで吸収率がアップします。
(日本調剤【栄養だより2021年3月号】)

原因
貧血の種類によって原因は異なります。次のような原因が挙げられます。
鉄欠乏性貧血:
体内の鉄分が不足すると、最も一般的なタイプの貧血が発生します。骨髄はヘモグロビンを生成するために鉄分を必要とします。十分な鉄分がないと、体は赤血球に必要なヘモグロビンを十分に生成できません。
妊娠中の人は鉄分サプリメントを摂取しないとこのタイプの貧血になることがあります。出血も原因となります。出血は、重い月経出血、潰瘍、癌、またはアスピリンなどの鎮痛剤の定期的な使用によって起こる可能性があります。
ビタミン欠乏性貧血:
鉄分のほかに、健康な赤血球を十分に生成するには、葉酸とビタミン B12 が必要です。これらの栄養素やその他の重要な栄養素が不足した食事は、赤血球を十分に生成できない原因となります。また、ビタミン B12 を吸収できない人もいます。これにより、悪性貧血とも呼ばれるビタミン欠乏性貧血を引き起こす可能性があります。
炎症性貧血:
継続的な炎症
を引き起こす病気は、体内で十分な赤血球が作られないようにします。例としては、がん、HIV/AIDS、関節リウマチ、腎臓病、クローン病などがあります。
再生不良性貧血:
このまれな生命を脅かす貧血は、体が十分な量の新しい血液細胞を作らない場合に発生します。再生不良性貧血の原因には、感染症、特定の薬剤、自己免疫疾患、有毒化学物質との接触などがあります。

女性の場合は月経があるので、
貧血になりやすく、

厚労省の調査によると、
若い女性の3人に1人が貯蔵鉄(鉄の貯金)の足りない鉄欠乏状態にあり、
4人に1人は血色素が12g/dl未満の鉄欠乏性貧血であるとされています。
(長野県医師会。若い女性の鉄欠乏性貧血)

人口全体でみると、
ヘモグロビン値が基準を下回っている割合は男性で約10%、
女性で約13%に上っており、
10人に1人は貧血であるようです。
(厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査報告」)


骨髄疾患:
白血病や骨髄線維症
などの疾患は、骨髄の血液生成に影響を与える可能性があります。これらの種類の疾患の影響は、軽度から生命を脅かすものまで多岐にわたります。
溶血性貧血:
このグループの貧血は、赤血球が骨髄で補充されるよりも速く破壊されることで起こります。特定の血液疾患は、赤血球が破壊される速度を速めます。溶血性貧血のいくつかのタイプは家族間で受け継がれることがあり、これを遺伝性と呼びます。
鎌状赤血球貧血:
遺伝性で、時には重篤な病気であるこの病気は、溶血性貧血の一種です。異常なヘモグロビンが赤血球を鎌状赤血球と呼ばれる異常な三日月形に押しやります。これらの異常な赤血球はすぐに死滅します。その結果、赤血球が継続的に不足します。

上記は稀なタイプの貧血となりますので、
今回は割愛します。

リスク要因
以下の要因は貧血のリスクを高める可能性があります:
特定のビタミンやミネラルが不足した食事。
鉄分、ビタミン B12、葉酸
が不足すると貧血のリスクが高まります。
小腸の疾患。
小腸が栄養素を吸収する方法に影響を与える病気があると、貧血のリスクが高まります。例としては、クローン病やセリアック病があります。
月経。
一般的に、月経過多は貧血のリスクを生じさせます。月経は赤血球の損失を引き起こします。
妊娠。
葉酸と鉄分
を含むマルチビタミンを摂取しない妊婦は貧血になるリスクが高くなります。
慢性疾患。
がん、腎不全、糖尿病
、その他の慢性疾患があると、慢性疾患による貧血のリスクが高まります。これらの症状により、赤血球が不足することがあります。体内の潰瘍やその他の原因によるゆっくりとした慢性的な出血により、体内の鉄分が使い果たされ、鉄欠乏性貧血を引き起こす可能性があります。
家族歴。
遺伝性と呼ばれる家族間で受け継がれるタイプの貧血を持つ家族がいる場合、鎌状赤血球貧血などの遺伝性貧血のリスクが増加する可能性があります。
その他。
特定の感染症、血液疾患、自己免疫疾患
の病歴があると、貧血のリスクが高まります。アルコールを飲みすぎたり、有毒化学物質の近くにいたり、特定の薬を服用したりすると、赤血球の生成に影響を及ぼし、貧血を引き起こす可能性があります。
年齢。
65歳以上の
人は貧血のリスクが高くなります。

最も一般的なのは、
鉄欠乏性貧血ですが、
他の病気(状態)でも貧血につながります。


合併症
治療しないと、貧血は次のような多くの健康上の問題を引き起こす可能性があります。
ひどい疲労感。
重度の貧血により、日常の作業が不可能になる場合があります。
妊娠合併症。
葉酸欠乏性貧血の妊婦は、早産などの合併症を起こす可能性が高くなります。
心臓の問題。
貧血は不整脈と呼ばれる心拍の速さや不規則性につながる可能性があります。貧血になると、血液中の酸素が不足するため、心臓はより多くの血液を送り出さなければなりません。その結果、心臓肥大や心不全につながる可能性があります。
死亡。
鎌状赤血球貧血などの遺伝性貧血は、生命を脅かす合併症を引き起こす可能性があります。大量の血液が急速に失われると、重度の貧血を引き起こし、死に至る可能性があります。

重症な貧血は放置すると、
だるさ、めまい、ふらつきだけではなく、
心不全などにもつながる可能性があります。

予防
多くの種類の貧血は予防できません。しかし、健康的な食事を摂ることで、鉄欠乏性貧血やビタミン欠乏性貧血を予防できる可能性があります。健康的な食事には以下のものが含まれます。
鉄分。
牛肉やその他の肉類豆類、レンズ豆、鉄分強化シリアル、濃い緑色の葉野菜、ドライフルーツなどがあります。
葉酸。
果物やフルーツジュース、濃い緑色の葉野菜、グリーンピース、インゲン豆、ピーナッツ、およびパン、シリアル、パスタ、米などの強化穀物製品に含まれています。
ビタミン B12。
肉、乳製品、強化シリアル、大豆製品などがあります。
ビタミン C。
柑橘類
やそのジュース、ピーマン、ブロッコリー、トマト、メロン、イチゴなどがあります。これらは体内の鉄分の摂取にも役立ちます

鉄といえば、
レバーを食べるように勧められることが多いですけど、
苦手な人もおおいですよね。
アサリやシジミにも鉄分、葉酸は多く含まれているので、
苦手な人は貝類でもいいかも。

紅茶、コーヒー、緑茶などに含まれるタンニンは、
鉄分の吸収を妨げるため、
食事中には飲まないようにしましょう。


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