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新潟旅。 |美味しいお米を食べにいこう

2023年、ゴールデンウィーク。

私はあるひとつのテーマ、もとい目標を掲げていた。

「新潟で、美味しいお米を食べる」である。


新潟県は、日本有数の米どころとして有名だ。

昼夜の寒暖差のある気候や、上流から豊富な雪解け水と肥沃な土壌を運んでくる大きな河川。

様々な生育条件が重なり、平野部で美味しいお米がつくられている。


私はこのゴールデンウィークに、新潟県南魚沼市の大沢地区にある宿泊施設、「里山十帖」に泊まることにした(里山十帖の宿泊レポは、別のnoteで書く予定だ)。

その旅で、新潟の美味しいお米を使った料理を、心ゆくまで堪能した。日本人に生まれて良かったと、出自の喜びを噛み締める旅だった。



魚沼の村 我が家の卵


上越新幹線で越後湯沢駅に到着し、JR上越線に乗り換えて揺られること約10分。私は大沢の地に降り立った。

目的のお店は、大沢駅から徒歩30分ほどの場所にある。見渡す限り田んぼが両側に広がる道を、雨に降られながら、テクテク歩いていく。

こんな場所にお店があるのだろうか……?と不安になってきた頃、「いらっしゃいませ」の幟旗が見えてきた。

今回私が訪れたのは、たまごかけごはん専門店「魚沼の村 我が家の卵」だ。

ゴールデンウィークが明けた直後の、5月8日の月曜日に訪れたためか、お店には地元の方々が集まり、食事しながら和やかに談笑されていた。

これは東京のお店では見られない光景だな……と感動しつつ、お目当ての定食を注文する。

その名も「大地丼定食」

南魚沼の塩沢西山産コシヒカリに、魚沼地方の郷土料理「きりざい」と、新潟のソウルフード「タレカツ」、そして魚沼産コシヒカリを食べて育った地鶏の生卵が乗った、贅沢な丼だ。

純粋にお米の味を味わうのであれば、シンプルな卵かけご飯の方が良いのではないか……?という声が聞こえてくるが、そんなこと関係ない。

こんな美味しそうなメニューを見せられたら、注文せざるを得ないではないか。

きりざい
納豆に細かく刻んだ漬物や野菜を混ぜ合わせた魚沼の郷土料理。「きり」は切ること、「ざい」は野菜の「菜」を表している。

タレカツ
ソースや卵とじではなく、カツを甘辛の醤油ダレにくぐらせて作る新潟のソウルフード。

これがめちゃめちゃ美味しかった……!越後湯沢を訪れる際には、ぜひ立ち寄っていただきたいお店である。



土釜で炊いたお米を食す


里山十帖で食べたお米がこれまた感動的な美味しさだったので、宿泊レポからここだけ切り出してご紹介したい。

里山十帖では、日本全国の生産者が手塩にかけて育てた「力のある野菜」を中心に、オーガニックの野菜・山菜のコース料理が楽しめる。

こだわり抜かれた食材を用い、伝統を重んじた調理方法で、美味しい料理を提供してくれる。

里山十帖のお米は、南魚沼・西山地区の中でも最も美味しいとされる、「大沢地区」でつくられたコシヒカリだ。

それを、目の前で土釜で炊いてくれる。炊き上がって土釜の蓋を開けたとき、お米の香りがふわっと広がって幸せだった。

これがもう、感動的に美味しい。こんなにもお米を美味しいと感じたのは、生まれて初めてだった。

コースが野菜・山菜中心であることも、お米のおいしさが際立つことに一役買っていたかもしれない。山菜を食べ続けていると、なぜか無性にお米が食べたくなった。

またコースの途中で、炊き上がる前のアルデンテの状態、「煮えばな」のお米を食べさせてもらえた。これもまた美味しい。

2杯目をおかわりし、卵かけご飯にして食した。間違いなく、人生で一番美味しい卵かけご飯だった。

大沢のお米
新潟・魚沼といえば日本一の米どころ。さらに、魚沼の中でも「南魚沼」、南魚沼の中でも「西山地区」、西山地区の中でも「大沢・君沢・樺野沢」のお米が一番美味しいと言われている。

食べきれず土鍋に残ったお米は、塩むすびにして渡してくれる。夜食にぴったり。



へぎそば、ロールケーキ、お茶漬け


お米以外にも、新潟で美味しいものを色々食べた。ダイジェストでお届けする。

まずは「へぎそば」。盛り付けが美しい。

へぎそば
布海苔をつなぎに使い、「へぎ」という器にひと束ずつ盛られたそば。へぎは「剥ぐ=はぐ=へぐ」のなまりで、木を剥いだ板を折敷にしたもののこと。

続いて、越後湯沢駅からすぐそばの和菓子屋兼カフェ、水屋さんの『湯澤るうろ』。温泉珈琲と一緒に。

そして帰る直前にまたお米が食べたくなり、〆の鮭茶漬け。



おまけ 〜川端康成の雪国散歩〜


越後湯沢地区は、川端康成の『雪国』の舞台になったことでも知られている。

駅周辺には「雪国文学散歩道」というものがあり、主人公島村が降り立った越後湯沢駅を起点に、物語に登場する実在の場所を巡ることができる。

雪国観光舎。
雪国館。
この地区の歴史民族資料館である。
山の湯。
川端康成も利用したと言われる。
山の湯の裏山からの景色。
諏訪社。
諏訪社の大杉。
駒子が腰を下ろして涼をとった場所だ。
ヒロイン・駒子の名を冠した、駒子の湯。
主水公園。
主水公園には、川端康成直筆の「雪国の石碑」がある。



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