美術展が好き。 |ウェス・アンダーソンとアンリ・マティス
前回の「美術展が好き。」から、気づけば3ヶ月以上。ちょこちょこ美術展に足を運んではいたが、なかなかnoteを書けていなかった。
久しぶりの「美術展が好き。」は、そんな空白の3ヶ月間に行った中でも、特に良かった2つの美術展について。
天王洲で開催されていた「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」と、上野の東京都美術館で開催されている「マティス展」。
どちらも、”色彩”に魅了される展示で最高だった。
天王洲|ウェス・アンダーソンすぎる風景展
ウェス・アンダーソンは、アメリカ出身の映画監督。彼の映像作品は、どのシーンを切り取っても”ウェス・アンダーソン作品”だと分かるくらい個性的で、鑑賞者を惹きつける。
彼の撮る映像は、まさにアート。特徴的なシンメトリーの構図と効果的な色遣いは、一度観たら忘れられない強烈な印象を残す。熱狂的なファンが多く、数々の映画賞も受賞している。
今回訪れた「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」は、ウェス・アンダーソン作品が好きな世界中の有志たちによる、”ウェス・アンダーソンの映画に出てきそうな風景の写真”を集めた写真展だ。
私は残念ながらウェス・アンダーソン作品を観たことがなく、なんとなく「綺麗な写真が観たいな〜」くらいに思って行ったのだが、すっかりその世界観に魅了されてしまった。
ウェス・アンダーソン監督本人による写真ではなく、彼の作品を愛する一般の人たちによる写真が展示されているという点が、ポイントだろう。
ウェス・アンダーソン作品に対する国境を越えたリスペクトを感じたし、何より、日常の風景の中に美しい非日常が潜んでいるのだということに気づいて、感動した。
少し視野を広げたり視点を変えたりして、見慣れた風景を見てみると、そこにあなただけのウェス・アンダーソンが隠れているかも——。
展示会場を出たとき、世界中を旅してきたかのような満足感に包まれていた。世界中の写真が展示されており、海外旅行気分を味わうことができた。
海外を旅するモチベーションが高まる、刺激的な写真展だった。映画も観たい。
上野|マティス展
上野公園の東京都美術館で、待望の美術展が開催されていた。それが、「マティス展」。
20世紀を代表するフランスの画家であり、”色彩の魔術師”と称されるアンリ・マティスの作品が、約150も一堂に会する超豪華な美術展だ。
正直、私はマティスの良さをよく理解できていなかった。美術展に行って帰ってきた今でも、実はそこまで理解できていない。なんとなくマティスには、掴みどころのなさのようなものを感じている。
それでもこのマティス展を心待ちにしていたのは、「ジャズ」という版画集に収められた作品のひとつ、「イカロス」が来るためだった。私はどうしても、イカロスをこの目で観たかった。
私はマティス作品の中でも、彼が晩年に打ち込んだ切り絵作品群が好きなのだが、特にこのイカロスがお気に入りだ。好きすぎて、イカロスがでかでかとプリントされたTシャツも持っている。
そのTシャツを着用し、意気揚々と東京都美術館へ。
イカロス、とても良かった!!
残念ながら写真はNGで、イカロスとのツーショットは叶わなかったが、実物を見ることができて感動した。ジャズ収録の他の切り絵作品と並べて観ると、やはりイカロスが一際輝いているように感じた。
イカロスのポストカードが欲しかったのだが、こちらも残念ながら販売なし。ただ、イカロスと出会った思い出は、何か物として残すのではなく、心の中だけに大切にしまっておくのも良いなと思った。
今回は、マティスが室内を描いた作品を3つ、ポストカードで購入した。赤、青、黄の三色が映える、鮮やかなカードたち。さすがは色彩の魔術師。
私は美術展で買ったポストカードを、部屋の壁に飾っている。マティスの"室内"作品が、私の室内を美しく彩ってくれている。
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