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教材紹介【国語】『ことばドリル』

今回は、コトリドリルさんで販売されている、『言語聴覚士が作ったことばドリル』を紹介します。

音韻認識に特化した教材

音韻認識については以前別の記事で紹介しました。

ことばドリルは音韻認識に特化した教材です。音韻認識とは、頭の中でことばの音の構造をイメージし、「音を並べる」「音をとりだす」「同じ音がわかる」といった力のことです。

(画像はbaseより)

3歳児相当を対象にした音の分解シートと、4歳児相当を対象にした音の抽出シートがあります(分冊版は音の分解シートのみになります)。

(画像はbaseより)

音の分解シートは、イラストとそのことばの拍(モーラ)に対応したかな文字の描かれた丸の組み合わせが6つ並んだシンプルなものです。

(画像はbaseより)

かな文字の描かれた丸を指さしながら、声に出して読んでいくことで、例えば「あり」は「あ」と「り」からできているのように、音とかな文字の一対一対応を学んでいくことができます。

同じ形式のシートが21枚続くので、繰り返し学んでいくのに取り組みやすいですよね。

音の抽出シートは、同じイラストのシートで、ことばの中である音のある位置にシールを貼るものです。例えば「おばけ」なら「●○○」のように1つ目の丸にシールを貼るといった形です。

(画像はbaseより)

このシートを通して、ことばの音の分解や抽出ができるようになってくると「タヌキ遊び(たまねぎ→まねぎ)」や「さかさことば(きりん→んりき)」、「しりとり」などのことば遊びに繋がっていきます。

と、いろいろ紹介しましたが詳細は寺田奈々先生のnote記事を読んでいただいた方がわかりやすいです!笑

文をつくろうドリル

こちらは「が」「の」「で」「を」「に」という助詞や、「大きい/小さい」などの形容詞を使っての2語文・3語文などの文をつくる練習ができる教材です。助詞メダルとのセットがおすすめです。

かさ「を」さすくるま「に」のるいちご「を」たべるなどのようにイラストと動詞によって変わる助詞を確認していきます。助詞メダルがあると子どものやる気アップです!

慣れてきたら、うさぎ「が」いちご「を」たべるのようにステップアップしていきます。

さらに助詞メダルですが、子どもたちの好きなアニメの静止画などを用意して、その上に助詞メダルを置くと、その場面を文章化したり、イメージとことば(文章)がリンクしていくのに役立ちます。著作権的に普段の授業では使っているスライドはここでは紹介できないのですが…スタジオジブリのフリー素材画像を元にしたものをいくつか掲載しておきます。

ポニョ「が」ハム「を」たべる
メイ「が」トトロのおなか「に」のる

(画像はスタジオジブリより)

こんな活用方法もあります

知り合いの先生は、この『ことばドリル』を使って発音に不明瞭さのある子たちが、練習した音の口の形を思い出し、ことばの一音一音を意識するための練習に活用していました。

我が家では、『ことばドリル』を4歳の息子と一緒に取り組みました。

Twitterで見かけた、R1の蓋にひらがなシールを貼ったものを作成し、シートのかな文字の描かれた丸の上に置きながら、音韻の確認とひらがなのマッチングをしていました。こうすると鉛筆で書くのか難しい子におすすめの方法です。

画像は記者撮影より

こうやって確かめていくと、子どもことばの原因が「まだ発音を獲得していないから」なのか、「音の認識間違いから」なのかがよくわかります。参考に各発音を獲得する年齢のめやすを貼っておきます。

(画像はTwitter@skotoriより)

まとめ

音韻認識や助詞の使い方に役立つことばドリルの紹介どうでしたか?

目的を絞ってシンプルに作られているので使いやすい教材です。僕は仕事用に購入したのですが、めざとく見つけた息子が「やりたい!やりたい!」とハマっていました。

ことばドリルを発行されている寺田奈々先生はTwitterやnoteでも情報を発信されています。僕自身も学び、参考にさせていただいています。よければそちらものぞいてみてください。

寺田奈々先生の『子どもとのコミュニケーションがどんどん増える!ことばをひきだす親子あそび』もとってもおすすめの本ですよー



表紙の画像はbaseより引用したことばドリルの表紙です。