【講座】基礎 パターンメーキングに必要な道具
パターンメーキングで使う道具について説明します
実際に使っている道具を写真に撮って載せていますので、まあまあ年季が入っています
アナログで作成する場合とデジタルで作成する場合の両方で、何を使っているのかお伝えしたいと思います
アナログ、デジタル共通の道具
メジャー
1.5メートルのメジャー
いろいろこれで測ります
身体の寸法や曲線の部分もこれで測れます
定規
透明な方眼定規です
長さを測ったり、線を引くために使います
30㎝と50cmの2つあると便利ですね
30㎝の方は2.5㎝幅
50㎝の方は5㎝幅
アナログで作業を進めるとしたら、30㎝と50㎝の両方あると良いと思います
使っていくうちに2本のうちのどちらかを多く使う様になり、偏りが出てくるとは思うのですが、個人差があると思うので、人によりだんだんと使い勝手が決まってくると思います
50㎝の方は5㎝幅あるので、平行線や長い線を引くときに活用できます
デジタルで作業する場合は30㎝があれば充分かなと思います
メジャーだけでもいいんですが、あまりかさばらないので30㎝なら持っておいて良いと思います
例えば、PCで作業していて、10㎝ってどれくらいだっけ?などと感じた時に実際の長さや幅を確認するのに使ったりします
アナログ作業
実際に紙でパターンメーキングをする際の道具について
先に紹介しましたメジャー、定規とこれから紹介する筆記用具、紙と布、カッティング用のマットがあればひとまずパターンメーキングをスタートする事ができます
その他にもあると役立つ道具があります
実際に使っている道具たちを紹介しますね
筆記用具
シャープペンシルが良いと思います
はじめのうちは普段使っている0.5㎜のシャープペンで良いと思います
好きなシャーペンを使ってください
本格的に必要だと感じたら、製図用を選んでもいいと思います
写真のものは0.4㎜と0.7㎜の製図用シャープペンです
0.4㎜のHBをメインで使って、0.7㎜のHは仕上げ用で太めの線を引いて他の線と差別化してわかりやすくする為に使っています
シャープペンの芯の硬さはHBよりHの方が芯が硬くて色が薄くなります
メンディングテープ
半透明のテープです
紙を切って貼り合わせる時に使います
貼ったときに紙へのなじみが良く、上から文字が書けるので使い勝手がいいです
カッターナイフ、ハサミ
紙を切る時に使います
カッターナイフの方が出番は多いように思います
こちらも家にあるもので充分ですので、お好きなものを使ってください
目打ち(めうち)
印を付けるときに使います
線を引く時に、点を打ってそれを目印に線を引いたりします
これは、個人的に使いやすいから目打ちを使っているのですが、シャーペンの先で小さく印を付けて目印にして線を引いても大丈夫です
代用品としては、画鋲でも同じ様に使えます
目打ち自体は、布に印を付けたり、縫いの時にもよく使っていて、使い勝手が良かったのでパターンの時も使うようになりました
紙
製図用紙が大きくて使いやすいと思います
写真はハトロン紙で、無地の白い大きい紙なのですが、
私が使っているものは紙の幅は70~80㎝ほどで長さは20m巻きなので、使う分だけ長さをカットして使っています
ドットなどが印刷されているマーキングペーパーや薄手のクラフト紙、模造紙などもいいと思います
布
シーチング
生成り色をしている布です
比較的安価で手に入る布です
作成したパターンをこの布に写して、裁断して組み立てて、シルエットをチェックするために使います
最初は薄手のものを入手して制作にチャレンジするとよいと思います
作りたいものに生地の雰囲気が近い布が他にあれば、シーチング以外の布でも良いです
カッティング用のマット
作業する時の下敷きになるものです
ホームセンターなどで塩化ビニール素材のシートが用意出来ると、床や机を痛めずに作業できます
机や作業スペースはダイニングテーブルくらいの大きさがあると充分だと思います
大きい作品を作る時などに広いスペースでのびのびと作業をしたくて、床で作業した事もあります
写真の実際に使っている緑色のマットは、6㎜厚で90㎝×90㎝くらいの大きさのものです
生地を裁断する時にもこれを活用しています
お値段が結構すると思うので、はじめはホームセンターなどでシートを用意するのが手頃かと思います
ボディ
人の形をした、服を作るときに使うマネキンです
ボディと呼ばれています
こちらは最初から手に入れるのはハードルが高く、
お値段も決して安くはありませんので、本当に必要だと感じてから購入するのがいいと思います
最初は自分の作ったものを、自分やサイズの合う近しい体型の人で着用したり、サイズ感や見え方を確認するのが良いと思います
パターンの作業をしていて、このくらいの大きさで作ると、見た目はこんな感じになるというような大切な感覚を養えると思います
自分の作りたいものと自分のサイズ感が合わない場合や、近しい体系の人がいない場合などは、ボディがあると大変便利にはなりますね
以上で紹介してきた道具は、ホームセンターや、文化学園の購買事業部のオンラインサイトで揃える事ができると思います
紙を買う時によく文化学園の購買事業部のオンラインサイト利用してましたので、リンクをこちらに↓
人によって頻繁に使う道具や、必要だと感じる道具も変わってくるので、必要に応じてご自身に合いそうな道具を探していってください
デジタルで作業する場合
PC(パソコン)
デジタルでの作業に必須の道具です
私はWindows OSのノートパソコンを使っています
使いたいソフトウェアのスペックに対応しているPCを選ぶとよいと思います
パソコン本体、充電器、マウス、キーボードあたりが必須になってくると思います
ソフトウェア
パターンメーキング用のソフトウェアは世界中に存在しますが
日本語で利用できるソフトで主なものを以下に紹介いたします
東レ クレアコンポ
パターンメーキング用のCADソフトです
日本国内のアパレルメーカーなどで多く利用されています
2Dのパターンメーキングソフトです
Alpha myu
こちらもパターンメーキング用のCADソフトです
これまた日本国内で広く利用されています
2Dのパターンメーキングソフトです
iPM Illustrator
パターンメーキング専用のソフトではないですが、プラグインを追加することでAdobe Illustratorでパターンメーキングをすることが可能です
CADソフトよりも手頃な価格で利用できるようです
CLO
2Dパターン作成、3Dフィッティングシミュレーションができるソフトです
アパレルメーカーや学校などでも利用され始めています
2025.1月時点で、月額$50/年間$450(個人プラン)で提供されています
上記で紹介した以外にも、無料で利用できるものや海外提供で日本語対応しているソフトも存在します
学割対応のあるソフトや無料体験のあるソフトもいくつかありますので
予算や用途に応じて最適なものを選ぶとよいでしょう
私は最近は、CLOをメインで使っています
学生時代は完全にアナログ手作業でパターンを引いていて、会社員時代は東レのクレアコンポを利用していました
CLOを利用するようになってからは、
2D画面でパターンメーキングをして、3D画面で素早くシミュレーションをしてアイテムを作成できるので、時間を短縮できて1つのソフトで完結することを大変便利に感じています
とはいえ、どうしても手作業で試してみたいと思うこともあります
実際に手を動かした方が早く理解できる時がありますからね
自分は、衿や袖を作成するときに特にそう感じます
その時は、紙や布を使って試してから、デジタルに写すようにしています
いろいろ道具を紹介してみましたが、こちらもご自身に合いそうなものを試してみてください