【講座】基礎 ダーツの展開(1)
【概要】
ダーツの展開の内容は(1)と(2)の2部構成でお伝えします
女性の服を作る時にダーツという要素があります
ダーツは体の立体、凹凸を服に表現する為に重要なテクニックです
女性の服には、体を美しいシルエットで表現する為の胸部ダーツが取り入れられています
ダーツを様々なデザインと融合して、女性の服は成り立っています
ちなみに、ユニセックスや時代の価値観によってダーツそのものの存在を考えずに服を表現して、それが素敵なものに捉えられる事ももちろんあります
ダーツの考え方って、洋服を学習し始めた初期の頃に学んだので、なんとなく分かった気になっていたんですね
私がダーツについて再度深く学んだのは、実務に就いてからです
パターンを作成する中で行き詰り、思考ががんじがらめになってしまった時期があったんですね
ダーツのメカニズムについて再度きちんと知識を得てからは、服作りをもっと自由なものとして捉える事ができ、気持ち的に解放されました
なので、服作りにおいてダーツは大切な基礎事項になると思うので、知っておいて損はない内容だと思います
ダーツについて
それではダーツについて説明していきます
女性用の身頃原型のパターンです
上半身の胴体の部分になります
パターンはここでは型紙のことを指します
大体の場合、前側を《前身頃》、後側を《後身頃》といいます
このパターンには、4つのダーツがあります
三角の切り込みの様な部分がダーツです
4つのダーツについてそれぞれ説明していきます
詳細説明
①バストダーツ
今回のメインテーマになるダーツです
女性の胸部の体型上の都合により作成されるダーツです
バストの高さを構成します
ダーツ方向はバストポイント(B.P)を基点として360°パターン上で動かす事ができます
②前ウエストダーツ
前ウエストの細さを表現するダーツです
③後ウエストダーツ
後ウエストの細さを表現するダーツです
前ウエストダーツより大きい形になる事が多いと思います
④肩甲骨ダーツ
肩甲骨の高さを出すダーツです
ダーツの先っちょのあたりでふんわりと肩甲骨の膨らみを出します
このパターンを人やボディに着せ付けると下の図のようになります
前身頃と後身頃はパターンを中心で反転させて1着分を作っています
これを踏まえて、次回はバストダーツの展開について説明します