猫との暮らし⑴
ふと思い立って、筆を取る、というかキーボードを叩く。我が家には猫が2匹いる。5歳と4歳くらいになるだろうか?どちらも譲渡会で出会った保護猫である。昔から生き物が好きだったのだが、哺乳類を飼った経験はなく、この猫たちが初の哺乳類なのだ。
猫たちの性格にも助けられ、楽しい猫との暮らしを送っていたのだが、今年の春過ぎだろうか?白黒の5歳の猫がたま〜に咳をするようになった。「あれ?」とは思ったものの、彼はコロナの流行が始まった頃に肺炎と診断されたことがあったので、「また軽い肺炎なのかな?」と、気軽に考えてしまったのだ。
それからある程度の期間が過ぎても、たま〜に咳をするというのが続いていたので、「いい加減一度病院で診てもらおう・・・まあ、肺炎だろうけど、抗生物質がもらえれば、咳も無くなるだろう」などと、自分勝手な見解を頭の中に並べていたのだ。その考えは、受診したことでどんなに安直なものだったのかということを、痛感させられた。
最初に病院の診察室に呼ばれて、状況を説明し、過去に肺炎を患ったこともある、という旨を伝え、先生はレントゲンを撮りましょうね〜くらいの軽い感じだった。診察室の外で待っていたのだが、なかなか呼ばれない。そして、先生が出てきて、肺炎かもしれないけど、一応エコーも撮る、と言われた。エコー??
それからまた時間が過ぎ、ようやく診察室に呼ばれると、最初に見てくれた先生と、もう一人、ホームページで院長と紹介されていた先生がいた。レントゲンとエコーの写真を見せられ、全く予想していない言葉を聞かされた。
「この子は、心筋症です。」
心筋症?肺炎じゃないの?
「しかも、かなり良くないです。」
良くない?普通に生活してましたけど?
心筋の異常で心臓のポンプ機能が低下し肥大。血流が悪くなり、血液の水分が血管から出てしまい、胸に水が溜まっているんだとか。咳もその影響ということ。先生曰く、胸の水を抜かないといけないが、胸に針を刺すと心臓が近いので、命に関わることも起き得るそう。
なんと・・・
もちろん、妻にもちゃんと説明をしないとなので、その場は一度考えます、ということで帰路に着いた。正直、こんなことになっているなんて1ミリも想像していなかった。状況をもっと色濃く知りたいと思い、妻と相談して、もう一つの病院でも見てもらうことにした。いわゆるセカンドオピニオンだ。ラッキーなことに、近くに循環器も専門的に見てくれるという動物病院があったのだ。早速、診察を受けたところ、一つ目の病院と同じ診断で、拡張型心筋症とのことだった。「やはり水を抜くしか・・・」と思っていたのだが、そこの先生は、「先に診てもらった病院の先生がおっしゃる通り、胸の水を抜くのはリスクがあります。なので、まずは血栓ができるのを防ぐ薬と、血流を強くする薬を併用しましょう」と、投薬治療の選択肢を出してくれた。
それから毎日、いかに負担なく薬を飲んでもらうかも色々とトライしながらの投薬生活が始まった・・・(つづく)
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