タクシーといってもエンジンはついていない。トムが自分で走るのです。

南部和也さんの『ネコのタクシー』を読んだ。
作者はキャットドクターとして、ネコ専門の病院を営む獣医師。著者の処女作がこの『ネコのタクシー』なのだ。

タクシー運転手のランスさんに飼われる事になったネコのトム。
ある日ランスさんが家の階段から落ちて骨折してしまうと、生活費を稼ぐためにネコのタクシーを始める。料金は1ポンド。

タクシーといってもエンジンはついていない。トムが自分で走るのです。
トムは、足が速いからね。

最初はネコを目的地に送り届けるだけだったのが、次第にケーキを運んで欲しいとか、人間からお使いも頼まれるようになっていく。人に感謝されありがとうと言われる事に喜びとやりがいを見出していく。ええ話や。

ネコたちはお金に興味ないんだけど、1ポンドがどこに落ちているかは知っているから、拾ってきて払うっていう設定が好き。これって『ジョジョの奇妙な冒険 第4部』のしげちーのスタンド、ハーヴェストみたいだよね。

しげちーのスタンドも町中に落ちてる小銭をかき集めてきてくれるスタンドだった。ファンの間では最強スタンド論争に出てくるくらい強いとされているってのは今回初めて知った。強さは置いといて、自分がどのスタンド欲しいかと言われたらハーヴェストだよね、町中の小銭集めてきて欲しいもん。

ちなみに話はどんどん逸れていくけれど、このハーヴェストはニールヤングのアルバムから名付けられたスタンド。「Heart of Gold」は名曲。

くれぐれも、稲垣潤一のHarvestと間違えないようにに要注意だ。

話は戻って、この本、さとうあやさんの素朴な絵も魅力的。
Twitterアカウント発見。
みんなでくつろぎながら飲んでるシーンで、一人本読むネコ、最高だな。

さとうあやさん、ご自身でも絵本描かれているみたい。自分は別にネコ好きクラスタではないのだけど、脱力系好きクラスタとして、ノホホンむらに惹かれる。

ネコのタクシーにも続編があるみたいで、次作ではアフリカに行っている模様。

なんでアフリカに行ってるんだろ!?
もうそれだけで気になってしまうぞ……。


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