親になったわたしにとってもテーマパークは楽しい
独身のころは友人たちと行くのが楽しかったテーマパークも、結婚し子どもがいる今では家族で訪れるようになった。
その昔、テーマパークで友人たちとわいわい過ごしている横で家族連れ、特に小さな子ども連れを見ると「あのお父さんとお母さん、大変そうだな」と同情に近い気持ちをもったこともあったが、逆の立場になった今、あのころ抱いていたイメージとは少し違う景色が見えていることに気づく。
そもそも今は、テーマパークのアトラクションそのものよりもアトラクションに目を輝かせる子どもを見るのが楽しい。
「去年は乗れなかったあの乗り物、今年は身長が伸びたから乗れるかな」と期待と不安が混ざったような複雑な表情。アトラクションに乗るために列に並んでいるときの、おさえきれないワクワク感。そして実際にアトラクションに乗れたときの、はじけるような笑顔。
ふだんの生活ではなかなか見られないようすを見られて、その笑顔に少しでも貢献できたという、ちょっとした達成感さえ感じられる。
こんな気持ちを抱くなんて、親になる前は知らなかった。
ちなみにわたしの場合、子どもの選んだ乗り物にいっしょに乗るのは親としてだけでなくいちユーザーとしても十分楽しい。
学生時代は絶叫ものに乗らないとテーマパークに来た意味がない、くらいに考えていた気がするが、年を重ねて恐怖感が増したのか、今では子ども向けのアトラクションぐらいがちょうどよく楽しめるようになっている。
どうなるか分からないものだ。