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リュックサックにハンモックを。 体験教育のプロと遊んだ日

一昨日までの2週間半、プレイセラピストの資格を取る研修を受けていました。
ベルリンでの開催予定だったこの研修。この状況なので、残念ながらオンラインになってしまいましたが、とっても充実した研修になりました。

Zoomでの開催になったけれど、ホテルを既に予約していたし期間中は家事や育児から離れて研修に集中したいからとベルリンに滞在していた受講者さんのズーゼさんと、2日目のコースが終わった後に図書館で待ち合わせ。

研修ための参考文献がほとんど見つからず、図書館は早々に切り上げて、公園にお散歩に行くことにしました。


このズーゼさん、Erlebnispädagogik/体験教育学の道、実践経験25年以上。子どもや若者とのプロジェクトを企画・実行したり、先生や保育士さんの指導をしたり、大学で教えたり、市議会員でもあったり、幅広く活躍されています。

体験教育は、「手段や過程自体が目的」で「実践し感じることにより学ぶ」とされていて、現時点では明確に定義されていないほどとても多様なようです。
質の高い体験教育では、特別な訓練を受けたトレーナーがグループを率いり、体験自体はもちろん、その経験を認知し日常生活に持ち帰るために「振り返り」もとても重要とされています。

Erlebnis(体験)pädagogik(教育学)の目的は、

  1. 個人の発達(自尊心-自信-自己責任-自立) 
  2.  自分自身の限界を知る
  3. チームワーク能力の強化(コミュニケーション-協力-衝突の解決)
  4. 体力や活力の強化
  5. 境界を受け入れ、尊重する
  6. 自然への意識を高める(感謝する-愛する-守る)
  7. すべての感覚と頭、手、心を使った総合的な学習
  8. マインドフルネス(ストレスを逃れる-自然の中でエネルギーを充電する)
  9. 文化的および社会的スキル
     (人生を自分の手で操る-自分の足で踏み出す-未来を形作る)
10. 人生に対する前向きな考えと感謝の気持ちの促進


体験教育の元となった考え方は、経験、体験、冒険は学習に必要な原則としたフランスの哲学者ジャン=ジャック・ルソー(1712 – 1778)や実践主義を唱えたアメリカ合衆国の哲学者ジョン・デューイ(1895-1952)などによって発展し、「体験療法」を設立したドイツの教育者クルト・ハーン(1886-1974)が冒険・体験教育学の先駆者と見なされています。

ズーゼさんのお話では、体験教育の過程によって、

自分と相手をよく知ること
一緒に体験しながら距離を縮めること
信頼関係を築くこと

が可能なので、チームビルディングや、家庭セラピー、夫婦セラピーなど、様々な分野でも取り入れられるようになってきているようです。

体験教育学についてほとんど知らなかったので、一体どんなものなのか、ぎゅっと要約して教えてもらいました。具体的にどんなことをしているのかもまた教えてもらおうと思います。


野外での活動が多いズーゼさん。
外にお散歩に行ったり、泊りがけのお出かけをしたりするときには、カバンやリュックサックにいつもハンモックを入れているそうです!お気に入りの木にハンモックをかけて、その中で本を読んだり考え事をしたり音楽を聞いたりお昼寝をしたり。

素敵!!!

私は福井の実家にハンモックを置いてきているのですが、木とロープでできたもので大きいし設置するのもなかなか大変。
ズーゼさんのハンモックのようなタイプなら、持ち運びも設置も簡単で気軽に使えますよね。真似しちゃおうっと。

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そして、この日ズーゼさんのカバンには、チョークも入っていました!
「あかねと会うから、チョークがあったら楽しいかなと思って」だそうです!
わぁーい。嬉しい!オンラインのコースで出会って2日間で見破られました。

あみだくじを紹介したり、お互いの「けんけんぱ」で遊んだり。
日本語で「希望」という言葉を教えてとお願いされて地面に書いたり。

それから、遊具のある場所を転々と移動して、暗くなるまで遊びました。

普段は人見知りしてしまうのですが、体験教育のお話を聞かせてもらったり、ズーゼさんの市の遊具デザインの提案をさせてもらえることになったり大学で講演させてもらうお話をいただいたり、一緒に遊んだり、盛りだくさんの1日になりました。

あぁー、楽しかった!
私もこれからハンモックとチョークを持ち歩こうっと!

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