こどもたちの遊びからチャレンジ精神を学ぶ
先週末、約5ヶ月ぶりに、3人の男の子がいる仲良しのお友達家族のところに遊びに行ってきました。
以前はもっと頻繁に会っていたのですが、最近は徒歩で会える範囲のお友達以外はみんなご無沙汰気味。
ピンポーン。
ドアが開いて、
ん?誰もいない??
ドアを開けてくれて、その後ろに隠れて私を驚かせて喜んでいるのは11歳の次男坊。まだまだかわいいですね。
二階から降りてきて少しクールな感じでハグしてくれた、13歳の長男。随分背が伸びて、背比べをしていた頃が懐かしい。
あれ、いつも大喜びで飛びついてくるのに、と思っていると、私を見るなりおもちゃが入っている戸棚に走って行ってボードゲームを出してきて、「遊ぼー!」と飛びついて来てくれた、9歳の三男坊。
みんな赤ちゃんの頃から知っているので、会う度に成長に驚きますが、まだまだこどもっぽさもあり、いつも遊び友達として迎えてくれるかわいくて大切な存在です。
さぁ、早速遊ぼう!!
まずは、こちら、街コロ。
ルールも簡単で、和気あいあいと楽しめる日本生まれのボードゲームです。
日本のボードゲームとして初めて、ボードゲームやカードゲームが盛んなドイツの2015年の「Spiel des Jahres/年間ゲーム大賞」にノミネートされたようです。このゲームは2016年現在、ドイツ語、トルコ語、英語、フランス語、イタリア語、韓国語、ロシア語、スペイン語の8言語で販売されていたり(ウィキペディア情報)、「街コロプラス」「街コロシャープ」「街コロレガシー」などのバリエーションやゲームアプリ、このボードゲームを題材にした漫画が出ていたりと、大展開しているようです。
サッカーチームを育成していく「街コロ・サッカー」もあるのですが、こちらは2018年のロシアワールドカップに合わせてドイツでリリースされたようです。
次に遊んだのが、こちら。こういうの、だいすき!!
マーブルラン(ビー玉を転がすコース)を自分で作るおもちゃはたくさんありますが、こちらも、とっても楽しいです!
働いているこどもミュージアムでも、参加体験型の展示の内容に合わせて、マーブルランを作れる場所を設けています。マグネットがついた木製の線路をメタル製の壁にくっつけてつくものだったり、透明なホースと穴の空いた木の壁で作るものだったり。いつも大人気です。夢中になって何時間も遊ぶ子もたくさんいます。
どうやったらビー玉が速く進むか、途中で止まってしまわないようにするにはどうしたらいいか、速すぎるとカーブを曲がりきれないこと、ジャンプさせて届く距離、コースの角度など、夢中になってマーブルランを作っているこどもたちを観察していると、本当にたくさんの気付きがありそこから学んでいることに大人も気付かされます。重力や遠心力も、経験の中から学んでいきます。
それと同時に、大人がたくさん手や口を出してしまうことにも気が付きます。
「こうやったら止まらなくなるでしょ」
「ここを変えると速くなるでしょ」
大人がこどもたちに教えたことは、
こどもたちは二度と自分自身で発見することができない。
ー ジャン・ピアジェ
そうです。失敗して、考えて、またやってみて。
自分で体験することが大切なんです。
マーブルランも、いろいろなことを発見し楽しく学べる遊びのひとつで、とってもおすすめです!
細かい運動のスキル(fine motor skill)の訓練にもぴったりです。
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今年初めて夏日になったこの週末。
おうち遊びはこれくらいにして、もうひと家族と一緒に、片道20kmほどサイクリングをしました。
目的地に着いて大人たちがビールを飲んで休憩している間、こどもたちは、元気に遊んでいました。
この溝をぴょんぴょん飛び越えて。
初めは溝の乾いているところ。
それから少し水のあるところ。
もっと溝の幅が広いところ。
そして、はまりたくないギトギトでドロドロのところ。
その後は、助走なしに、往復ジャンプ。
それも物足りなくなってくると、溝を斜めに飛び越えて。
溝をジャンプする、というだけの遊びですが、少しずつレベルアップしています。
こういうことが、自由な遊びの中で頻繁に起こりますよね。
初めはできるかどうか試してみて、自信がついてきたら、もっと難しいことに挑戦。それがまた簡単にできるようになってくると退屈になって、更に難しいことにチャレンジ。
できるようになって自信がついたら更に上へと挑戦したくなる。
その繰り返し。
夢中になって遊んでいるこどもたちには、それをまじまじと見せつけられ、勇気をもらいます。
ドイツ語に、Nervenkitzelという言葉があります。
「状況の危険性と緊張による神経の興奮、心地よい感情」といった意味合いで、「スリル」に似ているでしょうか。
Nerven=神経
Kitzel=くすぐり、こそばゆい
適度な刺激や緊張、冒険心は、能力開発や自己実現、学習プロセスにおいて疑いの余地なく重要ですよね。
「Nervenkitzel」は、公園や遊具のデザインをするときにも常に頭に置いていることのひとつです。
挑戦する一歩を踏み出すって、勇気が必要ですが、いきなり大きなことに挑戦するのではなくて、試して、自信をつけて、少しずつレベルアップしていけばいいんですよね。
仕事のやり方やその環境についてあれこれ考えている今日この頃。
こどもたちと一緒に遊んで、遊んでいるこどもたちから勇気をもらって、楽しくて幸せな1日になりました。
みんな、ありがとう!!