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「物の本質について」について

こんにちは。映像作家で小説家の榊正宗です。

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Audibleで三体(話題の中国SF小説)を聞きながら近所を散歩するのが最近の日課です。外は猛暑でメチャクチャ暑いですが、冷たい飲み物持参で、木陰でのんびりするのは気持ち良いですよ。とくに今日は風が強くて、木陰はけっこう涼しかったです。

さて、今日のテーマは「「物の本質について」について」です。

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🔳「物の本質について」とは

「物の本質について」とは、ルクレティウスという紀元前の哲学者が書いた詩集です。

デモクリトス派の哲学者エピクロスの宇宙論を詩の形式で解説したものだとされています。

どうやら、このエピクロスという哲学者が、紀元前にすでに原子等の存在を哲学的に提唱していたらしいのです。この書物は当時は理解されず、ルネッサンス期に再発見されて、キリスト教的な非科学的足かせを外すきっかけになったと言われています。

「自然界の基本的構成要素と普遍的法則の理解が人生の最も深い喜びの一つなのだ」
「相手が死となると、我々人間は皆、城壁のない都市に住んでいる」
「迷信から開放されれば、自由に喜びを追求できるであろう」

詩なのであいまない表現ではありますが、深い意味がありそうな内容ではありますよね。迷信からの解放なんて言葉が紀元前にすでにあったのは驚きです。ちなみに、この書籍にある「迷信」とはラテン語の直訳だと「宗教」となるそうですが、キリスト教に配慮して「迷信」と翻訳されているそうです。

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🔳ルネッサンス期に再発見

この詩は、書かれた当時は受け入れられず、1000年以上経過して、無職のブックハンター、ポッジョ・ブラッチョリーニによりルネサンスの初期に再発見されました。

1380年イタリアに生まれたポッジョは、失業をきっかけに当時流行っていた古書漁りをはじめました。古書は当時修道院に多く残されていたそうです。キリスト教と相反する多神教時代の書物が修道院に残っていたのは皮肉な話ですよね。

ポッジョはこの書籍の内容がキリスト教的にはNGだと思ってたそうですが、ラテン語詩としての完成度を高く評価して広く世間に発表することにしたようです。

ルネッサンス期の出版技術の進歩により、かなりの量が印刷されて流通したようです。当時の多くの知識人の書棚に存在が確認されており、彼らが書いた書籍の中にも「物の本質について」からの引用が確認されています。

ガリレオ・ガリレイ、アイザック・ニュートン、ダーウィンの祖父とダーウィン、ボッティチェリ、トマス・ジェファーソンなどの世界に影響を与えた偉人達にも影響を与えたそうです。

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🔳「物の本質について」の内容

どんな内容が書かれているか列記してみました。

・最小単位である原子と真空の存在を指摘
・死後の世界は存在しないと断定
・神の存在を否定しないまでも、神が居るなら人間なんか気にしないと指摘
・宗教には意味はないが、心の平穏につながるなら信仰は否定しない
・重力の存在を示唆(ニュートンに影響を与えた)
・進化論(のような理論)を示唆

現代人にとっては、ふつうの思想ですが、紀元前に書かれたことが驚異的ですよね。未来人が書いたのではないかと疑うレベルです。

今日は、「「物の本質について」について」調べてみました。もしお役に立てましたらポチッと💗マークお願いします!普通の日記という地味なタイトルのマガジンですが、知的好奇心を刺激するテーマで、毎日更新していますので、過去ログもぜひ御覧ください。

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