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AIの進化で人間は不要になるのか?共存する未来を考える

こんばんは、榊正宗です。今日は、うみゆきさんのツイートについて考えてみたいと思います。まずは、ツイート全文をご紹介します。

問題ってのは人間が解決するからオハナシになるんであって、最近見かけるような「ロボットの歩行?それもうAIが自力で学習してすぐできます」とか「新しいたんぱく質構造?それもうAIが全部発見しちゃいます」とかつまんねー世界だぞ。ヒントン氏は30年以内に人類滅亡かもと仰ってるらしいが、もしそうなるとしたら人間の生きてる意味無くなって不要になるからかもね

非常に刺激的で考えさせられるツイートだと思います。このツイートの核心は、「AIが万能になりすぎることで、人間が自ら問題を解決する余地を失い、その存在意義が問われる」という懸念にあると感じます。しかし、私はこの見解には少し異論があります。AIがいくら進化し、問題解決能力を発揮したとしても、人間が「不要」になる未来というのは現実的ではないと思います。その理由について、私の考えを述べさせていただきます。

まず、AIが現在、特定の分野で人間の能力を凌駕していることは事実です。たとえば、ロボットの歩行技術やたんぱく質構造の解析など、これまで人間が長年努力を重ねてきた分野で、AIは圧倒的なスピードと精度で成果を上げています。しかし、ここで重要なのは、AIが解決できる問題は非常に特化されているという点です。AIはデータに基づいてパターンを学習し、特定のタスクを効率よく遂行しますが、これが「すべての問題を解決する能力」を意味するわけではありません。

一方で、人間が抱える課題の多くは、単に技術や知識だけで解決できるものではなく、感情的・倫理的な判断や文化的背景、さらには創造性や価値観に深く関わるものです。こうした複雑な課題に対処するには、人間の経験や直感、そして多様な意見を取り入れる議論のプロセスが不可欠だと思います。

たとえば、火星への移住計画を考えてみましょう。これは技術的にはロケットの推進力や生命維持システムの構築、宇宙放射線対策など、さまざまな難題がありますが、それ以上に「なぜ人類が火星に住む必要があるのか」「地球外での生活が人間の幸福にどう貢献するのか」といった根本的な問いをクリアする必要があります。これを決定するのは、AIではなく人間自身の哲学や倫理観、さらには未来へのビジョンにほかなりません。

また、遺伝子工学の分野でも、AIは膨大なデータを解析して新しい治療法や個別化医療の基礎を築くことができますが、「どこまで操作するべきか」という倫理的な問題には、やはり人間の判断が求められます。不老不死の研究にしても同じで、科学的な可能性と人間社会への影響のバランスをとる議論は、AIだけでは成り立ちません。

さらに、進化の視点で見ると、知性が生命の到達点ではないという考え方も重要だと思います。人間は知性を持つことで他の生物とは異なる形で環境に適応してきましたが、生命の本質は「進化」ではなく「多様化」にあると思います。AIがいくら進化しても、それは人間や他の生命の代替ではなく、生命の多様性の一部として捉えるべきだと考えます。

また、歴史を振り返ると、人間は自らの活動によって多くの種を絶滅に追い込んできましたが、その後「失われるのはまずい」という認識から保護活動に転じたケースも多くあります。これは人間が「ただ滅ぼす」存在ではなく、「共存」や「修復」を目指す能力を持っていることを示しています。AIとの関係も同じで、共存の仕組みを整える方向に進むことが自然な流れだと思います。

最後に、人間が抱える課題は山積みです。火星移住、スペースコロニー建設、不老不死、人工生命の創造、新しい社会システムの構築など、いずれもAIの力を借りることで進展する可能性はありますが、それを最終的に実現し、形にしていくのは人間自身です。AIは「ドラクエ3の船」のようなもので、冒険を広げる手段にすぎません。船を手に入れた後、どのように冒険を進めるかは、人間の選択にかかっています。

人類がAIの進化をただ恐れるのではなく、どのように活用し、共存していくかを考えることが、これからの時代に求められる姿勢だと思います。AIが万能になる未来は決して「つまらない世界」ではなく、新しい物語の始まりだと信じています。

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