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反AI「声優は無駄に高いからゲーム業界はどんどんAIに置き換えていってる」
声優さんの生成AI被害に対して呟いたら「声優は無駄に高いからゲーム業界はどんどんAIに置き換えていってるよ!安心して!😁」なんてリプ飛ばしてきたエンジニアいたけど、こんな人達の方が正しいなんて世の中どうなってるんだ
— 花見酒乱 (@hana_misyuran) December 13, 2024
なんだよ「無駄に高い」って。じゃあ自分の声でも入れてろよ。タダだろ
声優さんの生成AI被害に対して呟いたら「声優は無駄に高いからゲーム業界はどんどんAIに置き換えていってるよ!安心して!😁」なんてリプ飛ばしてきたエンジニアいたけど、こんな人達の方が正しいなんて世の中どうなってるんだ
なんだよ「無駄に高い」って。じゃあ自分の声でも入れてろよ。タダだろ
こんばんは榊正宗です。
「声優は無駄に高いからゲーム業界はどんどんAIに置き換えていってるよ!安心して!😁」というリプライを寄せてきたエンジニアがいた、とするツイートを目にしました。しかし、こうしたストローマン論法――つまり実在するか不明な「架空のエンジニア」を用いて議論を展開する手法――には、強い違和感を覚えます。これでは議論の健全性が損なわれるだけでなく、声優業界やAI技術に関する誤解を広める結果にもなりかねません。
そもそも、「声優は無駄に高い」という表現が軽率すぎます。声優という職業は、膨大な訓練と経験を積み重ねた上で成り立つ高度な専門職です。一つ一つのセリフに命を吹き込み、キャラクターや物語の世界観を構築する責任を担っています。それに対して支払われるギャラは、作品に与える価値や影響を考えれば「無駄」どころか、むしろ適正なものです。このような発言は、声優さんや業界全体の努力を軽視するものであり、正しい議論とは言えません。
また、「ゲーム業界はどんどんAIに置き換えている」という主張についても疑問が残ります。たしかにAI音声技術は進化しており、モブキャラクターのセリフ生成やリアルタイム応答の補助など、一定の役割を果たし始めています。しかし、プロの声優さんが持つ繊細な感情表現やキャラクター性を支えるスキルは、AIが容易に再現できるものではありません。むしろ、多くの現場ではAIは声優さんの仕事を補完する存在として活用されています。リアルタイムチャット型のゲームでも、AIが生成する音声の元データは声優さんの演技であり、正当な報酬が支払われる仕組みが整備されつつあります。
こうした現状を踏まえると、「AIによって声優さんが淘汰される」という主張は現実から乖離したものと言わざるを得ません。実際、私が手掛けている「デルタもん」のプロジェクトでも、AI音声を導入する一方で、声優さんへの報酬体系を従来よりも改善しています。このプロジェクトは、AIと人間が共存し、互いのスキルを補完し合う未来を目指して進められています。AIはあくまでツールであり、声優さんの才能や創造性を引き立てる存在であるべきです。
一方で、こうしたAI技術の進化に反対する名目で、不適切な活動が行われることも問題です。特定個人への誹謗中傷、意図的なデマの拡散、企業への営業妨害、複数アカウントを使った言論操作、発言の一部を切り取って拡散する行為などは、いずれも議論を不健全なものにします。AI技術に対する懸念を抱くのは当然のことですが、これらの行為は誰の利益にもならず、むしろ技術の発展や業界全体に悪影響を与えるだけです。こうした不適切な活動は絶対にやめるべきです。
本当に声優さんを守りたいのであれば、感情的な対立を煽るのではなく、事実に基づいた冷静な議論を進めるべきです。たとえば、AI技術が進化する中でどのように声優さんの権利を保護するのか、またAIと声優さんがどのように共存し、業界全体が発展していけるのかを考える必要があります。感情論や架空の人物を用いたストローマン論法ではなく、建設的な対話を通じて、声優業界とAI技術が手を取り合える未来を模索すべきです。
声優さんの価値は決して「無駄」ではありません。AIの発展がその価値を損なうのではなく、むしろ新たな可能性を切り開く手段となるよう、私たちは真摯に取り組んでいかなければなりません。その一例として、デルタもんでは声優さんの才能を最大限に尊重しつつ、AI技術を活用した新しいビジネスモデルを構築しています。声優さんやクリエイターが安心して活躍できる未来を作るために、業界全体で協力し、前向きな議論を進めていきましょう。