見出し画像

創造的破壊について

何故生成AIがすごいすごいと持て囃されてる割に実際には世界GDP増えてなさそうのか。僕はGDP増えるよりむしろ減る可能性さえあるのではと思ってる。というのも、例えば写真撮影という商品について考えてみる。プロのカメラマンにモデルの撮影を依頼したら10万円かかってたかもしれないが、代わりに画像AIで写真を生成したらタダで済んだとする。この場合、写真撮影という商品の値段は10万円からゼロに超デフレというかゼロ円になってしまった。GDPってのは付加価値の合計だから、商品の値段がゼロになっちゃったら当然GDP減るだろ。この素朴な疑問をSonnetにぶつけてみたら、「まあそうかもしれんけど、必ずしもGDP下がるのは悪い事じゃないよ。だってだって誰でもタダで写真作れるようになったんならその方が便利やん」的な事を言ってきた。え…でも失職したカメラマン達はどうなるんだよ。写真に限らずあらゆる分野で同じ事が起きるかもしれんというのに。便利だからって経済が衰退してまで生成AIの存在って正当化できるんですかねえ?

おはようございます。榊正宗です。うみゆき氏がまた、おかしな事を(思考実験だとは思いますが)おっしゃっているので解説します。

GDPとかおっしゃってるので、経済学としてお話しますね。シュンペンターって聞いたことありますか?経済学の世界では結構有名な人物で、「創造的破壊」という考え方を提唱したことで知られています。この理論、ざっくり言うと、革新的な技術や新しいビジネスモデルが登場することで、古い産業や職業が一時的にダメージを受けるけど、最終的には社会全体がもっと良くなるよ、というものなんです。

例えば、昔は馬車が交通の主流でしたよね。でも、自動車が登場して馬車産業は衰退しました。その一方で、車の生産や関連する仕事がどんどん増えていったんです。これがまさに「創造的破壊」の典型例。新しい技術が古いものを壊しながら、同時に新しい価値を生み出していく、そんなイメージです。

この理論を今回の議論に当てはめてみると、生成AIが既存の職業に与える影響も説明できます。例えば、生成AIが写真撮影を自動化することで、従来のカメラマンの仕事が減るかもしれません。でもその一方で、AIを活用した新しいビジネスや、クリエイティブな分野がどんどん広がっていく可能性もあるんです。

AIが写真を生成することで、誰でも手軽にクオリティの高い画像を作れるようになりますよね。それに伴って、これまでカメラマンが担ってきた役割も変わってきます。例えば、AIを使った独自のアート作品を作るとか、新たな視点で写真の価値を提案するような仕事が出てくるかもしれません。人間だからこそできる表現や、AIには真似できない感性が求められるようになるはずです。

もちろん、シュンペンターも言っているように、この変化には痛みを伴います。新しい技術が登場すると、それまでのやり方では立ち行かなくなることが多いです。でも、そこから生まれる新しい可能性や市場が、最終的には経済を活性化させ、全体の成長につながるんだというのがこの理論の肝です。

生成AIの導入によって失われる仕事もある一方で、そこから派生する新しい職業やスキルがどんどん生まれる。これこそが創造的破壊のプロセスなんだ、ってことを考えると、むしろワクワクしてきませんか?この変化をどう乗り越えていくか、未来をどう形作るか、それが今の私たちに求められていることなんじゃないかと思うんです。

シュンペンターの「創造的破壊」理論を知ると、技術革新がもたらす一時的な混乱も、実は社会が前に進むためのステップに過ぎないって気づかされます。生成AIが写真撮影のような分野を変えていく中で、古いものが壊され、新しいものが生まれる。その過程で新しい価値や市場がどんどん創出されるのが本当に面白いところなんです。

たしかに変化は怖いと感じることもあります。今までのやり方や仕事が突然なくなってしまうかもしれないという不安は、誰にでもあるものです。でも、シュンペンターが言うように、その変化こそが新しい可能性を開くカギなんですよね。技術の進化が古いものを壊す一方で、そこから得られる新たなチャンスが、個人にも社会にも大きな成長をもたらします。

だから、生成AIのような新技術に対しては、ただ懐疑的になるのではなく、そのポテンシャルをどう活かすかを考えていくべきです。変化を恐れるのではなく、むしろそれを受け入れて、新しい挑戦を始めるきっかけにする。そうすれば、私たちはもっと豊かな未来を築けるはずです。

結局のところ、イノベーションこそが社会を発展させる原動力なんだと思います。新しい技術が次々と生まれるこの時代、それをどう活かすかが、これからの社会の姿を大きく左右するんじゃないでしょうか。

いいなと思ったら応援しよう!