麻しんについて
こんにちは。映像作家で小説家の榊正宗です。
今日は、映画大好きポンポさんを観てきました!リアルな映画モノ(お仕事モノ)ではありません。どちらかと言えば、ありえないほど誇張された映画ファンタジーなんですが、創作の本質を突いた鋭い視点ですごく説得力がありました。娯楽作品としても純粋に楽しめました。映画に限らず、クリエイターを志す人は絶対観ましょう!モノづくりの原点を感じることができる一品です!
さて、今日のテーマは「麻しんについて」です。新型コロナの影響で、すっかり話題にならなくなった、昔からある感染症ですが、ちゃんと調べたことが無かったので、この機会に調べてみようと思います。
🔳麻しんとは
麻しんは、パラミクソウイルス科に属する麻しんウイルスの感染によって起こる急性熱性発疹性の感染症です。
麻しん(ましん)とは、漢字では「麻疹」と書きます。疹が常用漢字ではないので、公的には平仮名表記のようです。よく、麻しん(はしか)という表記を見るので、えっ?どっちだよ!って思うことありませんか。
麻しんは、中国由来の呼称で、発疹が麻の実のように見えることで付いた名称です。(ちょっとグロいので写真掲載はやめておきます)
はしかというのは、江戸時代に日本でつけられた通称です。
感染力がめちゃくちゃ強くて、マスクや手洗いでも感染は防げないそうです。感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染といろいろな経由で感染します。
現在は、栄養価が高くなったので、感染しても昔のように死ぬことは少なくなったようですが、治療法が無いので注意が必要な病気です。
現在はワクチンで予防可能なことが分かっています。逆に言えば予防接種が唯一の予防法です。
🔳麻しんの症状
肺炎や中耳炎などの合併症を起こしやすく、さらに、患者1,000人に1人の割合で脳炎を発症すると言われています。ちなみに麻しんの特効薬はなく、対症療法で治るのを待つしかありません。かかる前の予防が大事な感染症です。
数万人に一人と言われていますが、亜急性硬化性全脳炎になると確実に死亡するそうです。1000人に1人という、ウイルス性脳炎でも6分の1が死亡するそうです。
潜伏期間(感染してから発病するまでの期間)10~12日程度だそうです。かなりの高熱が続くようですね。
🔳麻しんの感染力、他のウイルスとの比較
新型コロナウイルスの基本再生産数は1.4-2.5と試算とされていますが、麻しんはなんと12-18と桁違いに高い感染力を持ってます。昔からあるウイルスなので、子供の頃に罹患している人が多いため、新型ウイルスのようなパンデミックにはなりませんが、こんな感染力のウイルスが新型化すれば、いまのコロナ騒ぎの10倍の規模でパンデミックが起きるということになりますね。
🔳麻しんの根絶宣言
2016年9月27日、世界保健機関(WHO)事務局長マーガレット・チャンは、アメリカ大陸における「麻疹のエンデミック伝染の根絶」を宣言した。数十年にわたる予防接種運動が奏功した形であり、麻疹ウイルスが同地域内に広まっている状態ではなくなったことを意味する。
↑しかし、国外からの持ち込みで時々感染が起きているようです。
2015年3月27日、世界保健機関は日本を麻疹の「排除状態」にあると認定した。「排除状態」は、日本に土着するウイルスによる感染が3年間確認されない場合に認定される(2014年の流行などは、日本国外から持ち込まれたウイルスのため、判断に影響していない。
↑日本は、なにげに根絶ではなく、排除状態なんですね。
2019年はかなりの感染が出ていましたが、2020年以降は、ほとんど感染がありません。これはコロナ対策のお陰なんですかね?
なお、麻しんは一度感染すると2度と感染しないと言われていましたが、実は、再感染することが分かっています。抗体が出来た後に感染すると、ブースター効果という抗体価の上昇が起きて、抗体を維持していたようです。根絶や排除されてしまうと、ブースター効果がおきなくなるので、感染が国外などから持ち込まれると、再感染してしまうのだとか。
🔳麻しんワクチンを打ってない年代
ワクチン政策の変化で年代によって、麻しんワクチンの接種状況が違うようです。わたしは1973年生まれなので、一回打ってる可能性がありますが、全く覚えてません(涙)
とはいえ、いまの感染状況をみるとブースター効果もなくなってるようなので、子供の頃ワクチンを接種していても抗体は無くなってると気がします。抗体検査もあるようなので、機会があれば打ったほうが良さそうな気がします。
🔳MMRワクチン問題
MMRワクチンとは、マガジンミステリーレポートとは関係ありません。MMRワクチンは、麻しん、おたふく風邪、風しんの3つがセットになったワクチンのことです。お得ですね。ですが、無菌性髄膜炎発生率が高いことが問題となって、日本では中止され、現在は麻しんと風しんのMRワクチンが接種されているようです。
医学雑誌に、このワクチンが自閉症を発症するという間違った論文の情報が流れて、イギリス・アメリカ合衆国・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドにおいて、ワクチン接種率が大幅に下がったことがあるそうです。
現在ではこの論文は完全否定されたそうですが、噂は根強く残り続け、イタリアでは予防接種をする子供が減少した結果、麻疹の発症が3倍に増えてしまったとか。
↑こちらでも書きましたが、間違った情報が広まると、ワクチン接種をしない人が増えて病気の根絶が出来ません。正しい情報をちゃんと調べて、ワクチンの安全性を判断しつつも、デマで打たないということが無いようにしたいものですね。
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