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夢か現か、嘘か誠か、生か死か

人の記憶って不思議。

あるエッセイ本を読んで、「あ、このお店行ったことがある」と。
ここまでは間違い無いのですが、誰と、何で行ったのかが思い出せない。

美味しかったんです。
「貝は好きですか?」と聞かれて、「好きです」と答えて行ったお店。
雰囲気よく、私の好きな日本酒もあり、楽しく過ごしたはず・・・
親しい人ではなかったから泥酔もしていない。

でも、思い出せない。あれ?夢?


自分で言うのも何ですが、私は嘘がつける人間だと思う。
その場で咄嗟に、と言うのは苦手で、顔に出てしまうけれど。

嘘に本当のことを混ぜると、バレにくいという。
そこから一歩進んで、嘘を本当だと信じてしまえば、自分の中で嘘ではなくなる。人に話すときも、「本当のこと」として話す。


私は祖父のお葬式に行かなかったことを悔やんでいる。
最後に会ったのは10年前。そこで記憶は止まっている。

「覚えていることで、あなたの心の中に故人は生きている」なんて言うけれど、その前に、祖父は私の中で故人になっていない。
シュレディンガーの猫のように、永久を生きている。

地元を離れている私にとって、会えない=死でもあり生でもある。
帰省すると、親に対して「あと何回会えるのかな」とふと思うこともあるけれど、すぐにその思考を追い出し、居るのが当たり前のように過ごす。


何が言いたいかというと、人間の記憶は都合よく作られていて、それに守られているのだということ。

ちなみに、冒頭の本はこちら。時間問わずお酒飲みたくなりますよ(笑)
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aki
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