統計学を利用してリサーチ精度を高めた結果まさかコレの精度も上がるとは思わなかった
言われた通りにやったが…
リサーチ精度を高めるために統計学を学ぶ。結果、正規分布をいじったり、意見に平均や偏差の概念を持ち込んだりと、新しい何かを創り上げた。
必要に応じた工作であるため、統計学者やビジネス専門家が見たら、ツッコミ満載かもしれぬ。
実践で使えればいい。クリエイターの強みだ。
と、先日お話をしていた高杉さんから連絡があった。先日の話はこちら。
「せんちゃん、先日教えてもらったリサーチ法、7日試したけど、ちっとも成果が出ない。いや、それ以上に……」
言葉が浮かんでこなくなった!
ああ……僕は思った。
「何をつぶやけば、自分に爆発的な注目を浴びるか、わからないってことですか?」
「そうなのかな。いろいろツイッター(X)でつぶやいているんだけど、ちっとも反応無いよ。そのせいか、何をつぶやけばいいか。わからなくなった。どれをつぶやいても周りは反応しないんじゃないかって」
僕は腕を組んだ。何を書けば周りが反応するか。考えるとドツボにはまる。
「簡単に相手が反応する方法は炎上です。政治家や人を罵倒すれば、簡単に周りが来るでしょう。でも炎上なんて知名度はもちろん、精神的な疲労も重なるし、信頼や品格にもかかわります」
「大丈夫、炎上なんて考えてないから」
失敗も成功もアレでしかない
「一つずつ振り返りましょうか。高杉さんが最近つぶやいて、反応がなかった記事/つぶやき(それ)を一つ用意してください」
僕は彼に次の項目を振り返ってもらった
どうして「それ」について書こうと思った?
「それ」はどんな言葉で盛り上がっていた?
「それ」に関する周りの考えについて――
周りの平均意見は?
「この意見はちょっと他と違うな」思った意見は?
「それ」を今書くのがチャンスと判断した根拠は?
高杉さんはうなった。その前に平均意見についてはこちらで記している。僕が創った言葉だ。
「そこまで考えていないからわからないよ。理由なんてないし」
「適当でいいから理由をつけてください。理由づけが未来のためになるのです。というのも理由づけは潜在意識下の自分にあてた学習内容なのです」
好条件でタイミングをつかむには
あなたにとって大きなチャンスが訪れた。この時、あなたはチャンスに乗るか、乗らないか。
大きなチャンスはいつどこで来るかわからない。今きているかもしれない。
チャンスは「気づく→動く」順序があり、動くためには気づかなければならない。動いている最中でも違和感に気づかなければチャンスなど生じない。
気づく部分に焦点を当ててみよう。一つの疑問が生まれる。
「なんでチャンスだと気づいたの?」
「なんで?」という部分に、すっと答えられるか?
言われたら答えられないと思う。僕も難しい。
答えにくいが、僕たちの心は「チャンスだ」気づいている。
後から振り返ると、色々理由が浮かんでくる。
今は理由などいらない。とにかく僕たちの心が「チャンスだ」察知できればいい。
問題は察知できるかどうかだ。どれだけチャンスがあろうとも、心が察知できなければチャンスなどつかめない。
察知を鍛える最適な方法として、試行回数(普段の練習)が一つ。
もう一つが統計で物事を捉える癖だった。
試行を重ねてnの値を増やす
リサーチを通して試行し、成功or失敗のデータをきちんとつかむ。
統計で言うnの数を増やす状態だ。
nの数が多いほど傾向が見えてくる。
「この時にこうしたら、こうなりそう(確率に基づいて、当てられそう)ではないか?」
根拠はないし、あっても根拠と呼べる内容でないが、自分の期待を越える確信が浮かんでくる。
まさかカンを養えるとはな
もちろん期待を越える確信に基づいたからと言って、必ずうまくいくとは限らない。あくまでも確率だから。
何も考えない、むやみやたらに進むよりは、はるかに確信を形にできる。統計を用いた引き寄せの科学というべきか。
引き寄せを起こすにはデータ量が重要だ。データは企画をたてて挑まないと増えない。挑んだ結果、自分の期待を越える成功か、期待を越えられない失敗(+予想もしない事実)のどちらかを得る。
失敗は重要なデータ
成功すると気分は良くなるが、しくじると見向きもしない…というより記憶から消える。成功も失敗もしょせんデータ(統計でいうnの値を1つ増やす状態)でしかないなら、少しは考えが変わる。
「失敗もきっちり振り返ればいいのか。でもなあ」
「わかりますよ、その気持ち。失敗も成功もただのデータです。結果に至る過程を一つずつ自分の言葉にしていく(=理由づけ)と、潜在意識を鍛えられます……いや、潜在意識にデータを送るというべきでしょうか。
僕たちがわからなくても、潜在意識下は高速で計算を行い、チャンスと捉えたら反応し、ざわつきを通して気づかせてくれるのです」
高杉さんは笑いながら
「科学なのに非科学的だねえ」
僕も笑みをこぼし、
「むしろ科学で表現できない部分、言葉で説明しにくい情報をどれだけ持っているかが、この先の勝負を大きく分けると確信しているのです。僕たちだって人にうまく説明できないノウハウや思考や事例がいっぱいあるでしょ。
最近だとお盆になると線香の匂いばかりか、僕の真横が何やら暖かい、風も通ってないのに妙に暖かい何かを感じるのです。もちろん普段は感じないけど、家内とご先祖様に関する話をしたとき、うまく言えないけど感じるのです。
まあ、幽霊に関する話をしても、たいていの人は"こいつやばい。頭おかしい"って思われるんですよ。大半の人は体験すらしないでしょうし、科学で説明できる内容でもないし。わかってもらう必要もないし」
話が明後日の方向に飛んだ。
「とりあえず失敗もきちんと向き合っていくよ」
高杉さんが言って、電話を切った。
その時は突然やってきた!
数日後、改めて高杉さんから連絡があった。
「とんでもないことが起きた」
「とうとう来ましたか?」
僕が尋ねると、高杉さんが興奮しながら言った。
「どうしよう、通知が止まらん。しかし、どうしてこうなった」
「そこに理由をつけてください。これから外すときもありますが、以前に比べて外しにくくなると思いますので」
通知が止まらないほど、高杉さんのツイッターは大変だそうだ。僕も数回味わっているため、なるべく拡散されないように動いている。
昔の自分は炎上以外で手の付けられない拡散を求めていたが、いざ求める展開が入ると、反対の状況を求めるようになる。
変な生き物だ。
話はここで終わりでない。むしろ予想外の拡散はきっかけでしかなく、本質は……続く。
支援していただきありがとうございます。支援は僕の作品作りを含め、子供へのお小遣いや楽しいことに貢献します。ありがとうございます