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自責思考と自責の念は紙一重
「他責思考は良くない」という話をよく聞く。
これを、すべて自分の責任にすることだと捉えてしまうとしんどいよね、という話。
どんな場面でも、役割には責任を伴う。
トラブルが発生するたびに他人や環境のせいにする人は非難されやすい。
「急に状況が変わったから」とか「〇〇部長がすぐに承認してくれなかったから」とか。
どうしようもないこともあるけど、安易に他責に走らない方がいい。
自分だけが責任を感じる必要はないけど、他人だけの責任ではない。
「自責思考」とは「当事者意識を持つ」こと。
たとえば、他の人に何かを依頼したのに、その人がやってくれないことがある。
あるとき「一週間後までに〇〇に関する自部署の実績値を取り纏めてください」という依頼をする。
期日になっても返事がないから確認しにいったら、「ごめん、忘れてた」と言われた。
上司からは「ちゃんと相手に伝わったのか確認していないお前の責任だ」と言われた。
これは簡単な事例だけど、言った言わないのトラブルはたくさんある。
上司が言いたいのは、「たとえ周りに原因があったとしても、その中で自分にできることはないか考えないといけない」ということだろう。
上の例だと、
・口頭だけじゃなくメールでも依頼する
・期日の前にリマインドする
とか、やりようはある。
失敗したのは事実だし、反省して同じ失敗を繰り返さないように対策を打つ必要がある。
「過去と他人は変えられない」という言葉がある通り、「自分にできることはなかったか」を考えないと解決できない。
でも、そういったことが積み重なると、心の中の重しになっていく。
すると、「自責思考」が「自責の念」になる。
自責の念に苛まれると、すべて自分が悪いんだと自分を苦しめてしまう。
自分も、過去に他人から「もっと自責思考を持とう」と言われたことがある。
でも、そう言ってきた人も、自責の念に苛まれてほしいわけではない。
自責の念に苛まれない程度に自責思考をする?
そんなバランスよく考えることなんてできない、とずっと悩まされてきた。
「当事者意識を持つ」ことなんだと分かっていても、何度も言われると辛くなる。
でも、悩み続けても仕方ないから、いまのところ、「切り分けて考える」のが最善策かなと考えている。
切り分けるのは、「責任範囲」と「思考と行動」。
つまり、自責思考で考えるのは「自分の責任範囲」だけにすること。
他人のミスや仕組みの問題だってあるから、そこまで踏み込んで「すべて自分の責任だ」と思わない。
それと、あまりに悩んでしまう場合は、思い切って「自分は悪くない!」と頭の中では開き直ること。
どうせ頭の中のことは他人には分からない。
でも、あくまで頭の中であって、言葉や態度に出さないように注意。
いずれにしても完璧主義とかゼロ百思考に陥らないように意識したいと思っている。
そんなにいろいろ考えながら仕事しているから自責の念に苛まれるのかもしれないけど。
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