時短勤務ワーママでも管理職はできる*私の育休復帰レポ②横尾 有理
管理職で初めての育休取得者
育休はきょうだい2人分をまとめて約3年取得し、子どもが3歳と1歳の時に復職しました。
仕事面で不安だったのは、主に2つ。
●育休が長かった分、自分の価値をどう発揮したら良いのか?
●社内では管理職で初めての育休取得者だったことから、時短勤務でマネージャーが務まるのか?
でした。
しかも、育休中に上司(部長)が知らない方に変わっていました。
復職前面談は初対面のご挨拶からとなりましたが、これまで自分がやってきたことを話し、上司には今の会社課題や部の課題を聞きました。また、時短勤務等自分がどんな風に働きたいかも伝えました。
その時、上司からは「慣れるまでは自由に」と言われ、少し戸惑った記憶があります。おそらく私に配慮してくださっての言葉だったとは思うのですが…。
復職後はマネージャーという役割のため、定型業務はほぼゼロ。これをやればよいという明確なものがない中で、お休みしている分をどう取り戻すか、始めは手探りでした。
そこで、上司とは日々コミュニケーションし、どんな動きが求められているのか、私の価値とは何かを確認するようにしていました。そして、私が課題に感じていたことを施策に落とし込んで、提案したりもしました。
時短勤務の中で、部下とのコミュニケーションも苦労した点の1つです。
私が時短で帰宅した後に「企画内容が混乱して困っていた」と副部長から聞いたことが何度かありました。日中はどうしてもゆっくり企画を考えるという時間がとれず、私も方針や方向性の確認はしているものの、私の帰宅後に部下が「う~ん、どうしたものか」と煮詰まっていることがあったようです。
時短は物理的に変えようがないので、会社にいる間にできる限りコミュニケーションをとり、解決するよう心掛けました。また、どうしても時間的に難しいときは副部長ら他のマネジメントメンバーにフォローを素直にお願いしていました。
子育て経験はマネジメントに役立つ
マネージャー職としての復職では全方位に配慮しつつ、求められるものを汲み取る必要がありました。そんな苦労がある一方で、管理職になっておいて良かったこともあります。
私は元々、「仕事をもっとやりたい」「けれど、そろそろ子どものことも考えたい」と思っていた時に、上司からマネージャーへの昇進を打診されました。当時の私には「出産」を選ぶか「昇進」を選ぶかという発想しかなく、踏みとどまっていましたが、上司が後押ししてくれたことで両方を得て前に進むことができました。
時短ワーママでも管理職は務まる
ワーママのマネージャーとして感じたことは、時短でもマネージャーは務まるということです。
確かに夜や休日に穴埋めしなければいけない時もありましたが、「時短だからできない」ではなく、「時短でもこうすればできる」を、本人も上司も考えていくことが大切だと思いました。
物理的に手が回らない部分はメンバーや上司に協力してもらいながらにはなりますが、ワーママでもやりたいことをやっていけると思います。
今、迷っている方は、自分の限界を決めつけずにチャレンジしてもらいたいです。
育休復職前にやっておいて良かったこと
…と仕事面でのアドバイスをしてみたものの、生活面では復職前の私は不安だらけでした。タイムスケジュールも家事の段取りもいまいちピンときておらず、毎日公園に行く服装しか持っていなかったため、会社にはどういう服装でどんなメイクで行けばよいかすらわかりませんでした。
そこで、ひたすら復職した友人の話を聞いてイメトレ。服装や化粧については雑誌でインプットしました。
やっておいて良かったのは、夫との話し合いです。
何のために復職するのか、私の気持ちを伝えた上で、夫はどんな気持ちなのかを話し合いました。「2人が働くことは、家族にとって必要なこと」という認識を共有した上で復職できたことが1番良かったです。
復職後は、子どもの想定外の出来事が続きます。
そんな時、支えになったのは夫との協力でした。
復職後1年くらい経過してから、2人目の子が毎朝保育園に行き渋り、園で別れる際に大泣きするような時期がありました。この時は精神的にもつらく、心が折れそうになりましたが、夫に出社時間を遅らせてもらい、夫に送ってもらう期間を作ったりして乗り切っているうちに、時が解決してくれました。
また、復職2年目以降は毎週金曜日に夫が保育園お迎えをしてくれ、私が残業できる+飲みに行ける日をつくってもらいました。この「ノーお迎え」の金曜日は、私の仕事面でも精神面でも、とてもありがたい1日になりました。
実は私の職場の共働き男性が週に1日お迎えをしていたのを見て、夫に相談してみたところOK!とのことで実現しました。(相談してみるものです!)
復職後はいつどんな想定外の出来事が起こるかわからないため、パートナーとの協力や準備できる選択肢(病児保育、両親、リモート環境など)を用意し、選べる状況にしておくことが大切だと思います。
そんな時に、ミートキャリアの復職準備プログラムは、ぜひお勧めしたいです。自分1人では何から手を付けたら良いか分からなくなる時があるし、どうしても情報の偏りができてしまう気がします。また、やろうやろうと思っていてもなかなか日々が忙しくてやれずにいたり…。そして、そんな自分にストレスを覚えたり…。
そこを第三者のサービスをうまく使って思考の整理と行動、振り返りを行い、ぜひ納得の復職につなげて欲しいと思います。
※2022.9 復職準備プログラムを含めた旧テキストプログラムは終了しました。
仕事も子育ても諦めないで
子育ては奥が深く、とても大変で価値のあることだなと思います。また、自分が社会につながり役に立てるということも素敵なことだなと思います。
両立が大変と思う時期はあると思いますが、「●●だからできない」ではなく、「どうしたらできるか」を考え、子育ても仕事も「自分らしく」を諦めず、楽しんでいただきたいです。
私は復職後、3人目の子どもに恵まれ、出産を機にフリーランスとして働くことを決めました。3人目妊娠中にコーチングを勉強し、これまでの経験を活かして、より個人への支援ができる仕事をしたいと思ったからです。
上の子たちが大きくなり、幼稚園での出来事やその時の自分の感情を話すようになってきたので、私も余裕を持って話を聞きたいなと思います。
3人の子を見ていて、子どもは親が思っている以上に強く、優しいなと感じます。両親が笑顔で自信を持って働くことは、子どもの成長にとてもプラスになることだと思います。
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育休復帰が不安な方へ
ミートキャリアサポーターの育休復帰レポ
ミートキャリアのキャリアサポーター(カウンセラー)3名が復職当事者として当時を振り返り、「想像と現実」「両立の壁と乗り越え方」「上司やパートナーとのコミュニケーション」などを語る<私の育休復帰レポ>。
2020年の同シリーズに続き、今年も3名のリアルな体験談をお届けします。
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