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lingering scent

散策中の芽を探している。熱のない顔でふらついた夜半
<倫滅>赤いような死に絶えた土弾き
やあやあやあと現れては
辻斬りのようにどうしてもというあの幽霊と土塊の挑むところ

台風なんて蹴散らした
S・O/L 中性子星とホーキング放射
蒸発した後に残るものが欲しいのだろ
陰と陽 負と正 詩と死 生死と静止
ひとえに射精のような
雷鳴のような
ただ一瞬

竜巻が宇宙を記し
また我々は微小な変化に台風に地震に
ただの派閥や誰かが嫌いだ好きだ
叙情も叙事も結果的に微視的信号による
お預け

あつらえたように、ポスト
見た目の成果主義とWindows2000が並ぶ
美しい椅子に腰掛け、骨と骨の当たる音
いつだって老化を人は見ないようで、恐れているようで、先送りになるのはマグマがないから、徹底的に地を這いながら壁掛け時計を見続けろ

そこに張り付けられた石ころ
どうあったってこの場は孤独なのだから
コミュニケーションとは異質な操作に従って

現れ、

広がり

景色といって差し支えなく
凝り固まって叫ぶ
その形すらも

「固形物のない場所を!」
シュプレヒコール

笹と無数の切り傷
クマなんておりゃせんで
動物とは……生き物とは……人間と異なるのだ!
そんな泉を汲み、樹木は春雨 消えた狼狽節
芽吹く
果たしてそれは 忘れちまったような愛なのか

吐血の色眼鏡 土へ口付け 独り歩き
不意に空へ溶ける意識よ わたしはいないとおもう

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釘
釘を打ち込み打ち込まれる。 そんなところです。