モーツァルト!について長々語る。
お久しぶりの博多座
先日、博多座でモーツァルト!(以下M!)を観劇してきました。
本当は(2階席で)一度きりの予定だったのだけれども、たまたま叔母が行けなくなったチケットを譲ってもらうことになり…
贅沢なことに2回目を1階席で観てきました。
古川雄大さんにお目にかかるのも、今回が初めて。
予習も殆どせずに軽い気持ちで観に行ったら、
とんでもなく素晴らしいミュージカルだった(だいぶ沼にハマりました…)ので、拙い文章ですが記録していきます✍️
古川ヴォルフガングが麗しかった話
麗しいという言葉がこんなに似合う人がいるのかと思うくらい、美麗な空気を身に纏っていらっしゃった古川雄大さん。
お顔が美しいのは勿論なんだけれども、なんというか人外な佇まい、目を奪われちゃう。高身長も相まってか、舞台での存在感が違いました。
古川さんにお目に掛かるのは初めてだったんだけど、こんなに歌が安定して上手な人だったの⁉︎と衝撃。何で今まで観た事が無かったんだろう…と悔やむほどに。話すように歌われるから、身体にスーッと入ってくる。声量も凄いんだけど、力みがなくて自然に聴ける。
僕こそ音楽、唯一知ってた曲だけどあんなに序盤で流れるのね!1回目聴いた時は、その後の展開を全く知らない状態だったから、希望に満ち溢れた曲調で多幸感に包まれてた。
2回目聴いた時は2幕の展開も知ってる状態だったから、その後の展開を思うとなんだか切なくて胸がぎゅーーっと締め付けられる…はぁ。
こんな感じで2通りの楽しみ方ができました。
にしてもサビ2回目の、背景の譜面がキラキラ書き起こされていく演出すごく良くて、印象的だったなぁ。
第一幕最後の「影を逃れて」は、古川さんのシャウトが私の脳みそをスコーーンと貫きました。ノックアウト。
ミュージカル俳優さんの最推しは海宝直人さんなのだけれど、古川さんは、海宝さんや井上さんとまた少し違う声質(厚みがある、というよりは爽やか&色気って感じ)で、"ヴォルフガング"という役にぴったりハマっている気がした。いや、単に私好みの声なのかもしれないけど(笑)
1幕の序盤、赤いコートを脱いでレオポルト(市村さん)に渡す場面、ヴォルフの髪の毛がコートに引っ掛かるというハプニングが…!
という、なんとも微笑ましいアドリブが観れてニヤニヤでした。
こうなると京本くんのヴォルフガングも観てみたいなぁ。皆さんのレポ見てると、2人とも全く演じ方が違うみたいで。配信も観ようかしら。
真彩コンスタンツェに圧倒された話
私が1番衝撃を受けたのはこのお方かもしれない。
「ダンスはやめられない」の衝撃たるや。
狂気に満ちた歌声、苦悶の眼差し、大胆に、そしてしなやかに舞う身体。
どこからそんな声が出てるの!と思うくらいの大迫力でした。拍手!!!
調べてみると、コンスタンツェは『愛のない、不実な人物』と書かれてあるけど、そうは感じなかったかも。真彩コンスだからかな?親から愛を与えられず、凡人としてヴォルフガングに縋る哀れさに思わず同情してしまう、そんなコンスタンツェ。天才作曲家・ヴォルフガングのミューズになりたい、その想いがヒシヒシと伝わりました。
結果:M!の虜になりました
もう、凄く良い!!!私史上トップにめり込むミュージカル。
結果として、私はM!の虜になってしまった。
1789、レミゼを初めて観た時のような高揚感が数日経ってもなお、冷める気配がありません…(苦笑)
なぜこんなにもM!が私の中にピタッとはまったのかというと、
なんと言っても歌が良すぎるから。
「影を逃れて」「星から降る金」「僕こそ音楽」etc…
私正直、こんなにも歌が良い〜!!と思った舞台、今までにないかも。
勿論、エリザベートもミス・サイゴンもレミゼも名曲揃いだけど、M!はどの曲をとってもずっと頭に残り続けるというか、身体にすっと馴染むというか。
サントラ欲しいよぉ〜…ずっとウィーン版の曲をapple music で流し続けてる。笑
あとは、ウィーンミュージカルはやっぱり煌びやかで華やかで、うわぁこの衣装素敵〜!と何度思ったことか。衣装の展示とかして欲しい()
舞台セットも良かったなぁ。
大きなグランドピアノ上で物語が繰り広げられて、ピアノセットの蓋が開いたり回転したりと、場面転換もスムーズで好きだったかも。
観れば観るほどはまる。
何度も何度も見たい!と思ったのは久々の感覚。観れば観るほど考察が深まりそうだなぁ。
個人的に、フィナーレの全員で合唱する場面が圧巻でヴォルフとアマデが奥から出てくるシーンが美しくて何だか涙ちょちょぎれました。お隣のかたも嗚咽漏らしてらっしゃった。同志よ。
視覚的な圧と、全員で歌うからこその、轟々と劇場中に響き渡る歌声。生オケの、胸にズンズン押し寄せてくる音圧。
『ミュージカルという概念を正面から浴びせられている感覚』とどなたかが表現しているのを見たことがあるけれども、まさにその感覚。
感動することも思考することも全てその音圧と迫力に拭い去られて、只々、胸だけがいっっぱいになる。泣きそうになるあの感覚。
「奇跡の子」の「乾杯!神の子に この子の未来に」の合唱は鳥肌ものだったし、
「ここはウィーン」のビリヤードの棒(調べたところ、『キュー』という名前らしいです)を一斉に鳴らす演出も好き。
大勢だからこそ、生で観る(聴く)からこそ、見応えある場面が多かったなぁと感じた公演でした。
ただ、救いようのない内容なだけに、心身共に観る側も削られる…と思うと4ヶ月にわたって公演を繰り返す演者の皆さん凄すぎます。
改めて、こんなに素敵な舞台をありがとうございますと伝えたい( ; ; )
「ウィーンではお金に羽が生えるのさ」と劇中で
歌われてたけども、
博多座でもお金に羽が生えるのよーー(泣)
流石に高いから買わない!と心に決めてたパンフレット(2,800円)、買ってしまったよぉぉ
有意義な使い方だからいいんだけどね!ね!
円盤化しないかな。
初めてDVD欲しい!って思ったかも。
何度も何度も観たい。
2021年のものが出てるみたいだけど、今年のものが欲しいのです…
公式さん、どうかお願いします🙏
そうでなくても、また再演してください。
一先ずは、大千秋楽まで皆さんが無事に駆け抜けられますように!