見出し画像

事実婚と法律婚の狭間で

私は現在ステップファミリーを構築中。パートナーにも離婚歴があり、法律婚に対する抵抗感がかなりある。少々意固地になっている気もするけれど、とにかく婚姻届の提出には否定的。

お付き合いをして間もない頃、2回目のデートで「このまま一緒になれたら、事実婚でも良い?」と聞かれた。その時の私はまだ結婚(法律婚)も事実婚も考えていなかったから驚いた。ずっと一緒に居たいと思っていたけれど、その形についてまで考えが及んでいなかった。ただただ、ずっと一緒に年を重ねていきたい、そんな風に思っていた。

だけど、悩むことはなく私は事実婚でOKだと返事をした。素直にそれでも良いと思えたから。あの時、早い段階で考えを共有し、期待値を設定してくれたことが良かったと、今になって思う。

事実婚は理にかなっている、私はそう思う。法律婚が意味するところを十分理解しないまま、多くの人が結婚をし、離婚をし、財産分与や養育費について話し合う過程でたくさんのストレスを抱える。

守ってくれるはずの法律は万能なものでもないし、婚姻届はとんでもなく複雑な金融商品の契約にも思える。私は法律や義務感に縛られることなく、純粋にこの人を愛し、愛されたい。

きれいごとを言うな、夫婦ごっこをしている、覚悟がない、そんな批判をする人がいるのは知っている。だけど、覚悟があるからこその事実婚だと私は思っている。どちらか一方が嫌だと言ったらすぐに終わってしまう事実婚。相手を束縛しない、絆が深いからこそ成立する、私たちの愛の形を誇らしく思う。

一方で、合理性の観点から、法律婚を選択する可能性が今後もないとは言えない。この社会はまだまだ法律婚を信用し、事実婚を真剣に捉えていない。

直近では、住宅購入を検討しているが、果たして融資してくれる金融機関は見つかるのか。家族構成を聞かれた時、どう説明したら理解してもらえるのか。不安に思うことが少なからずある。

そして、考えたくないけれど、一番不安に思うことは、どちらかに何かがあった時のこと。出張先で何かあったら?事故にあってしまったら?病気で倒れたら?地震で何かあったら?私たちは家族として、支え合うことができるのだろうか。それとも、「他人」と見做されて、対面すら断られてしまうのだろうか。考えただけで、気持ちが重くなる。だから、せめて住民票の上だけでも夫婦になっておけたら、少しは安心だと思う。

事実婚と法律婚の狭間で、どう実社会と向き合っていくのか。結婚の形はどうであれ、根底に愛があれば、私たちはきっと救われると信じて、今日も私は人生を楽しみたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?