
夢女子のバレンタイン
バレンタイン
2月14日である。
バレンタインである。
世のリア充たちが騒ぎ立て、片想いの相手がいる者もいそいそと襟を正すイベント、バレンタイン。
かくいうわたしも、先日婚約者ができた身だ。正直チョコ作るの面倒くさいな〜後片付け大変だしな〜と思っていたところ……
団子を作ればいいじゃない。
ひつじの婚約者は室町時代に生きる忍者、雑渡昆奈門だ。バレンタインの文化もなく、チョコレートさえ伝わっていない時代の人。甘味といえば、団子ではないだろうか!
そんなわけで、わたしは団子を作ることにした。
朝
バカ結婚式大喜利みたいな笑える結婚式の夢を見た。新郎はもちろん雑渡さん。雑渡さんも結婚式楽しみにしてくれてるんだ〜という思いと、バレンタイン当日にこんな夢を見せてくる雑渡さんの浮かれポンチ具合にちょっと笑った。あの人は確かにそういうふうに見えないのに内心浮かれポンチになるみたいなところある。
団子づくり
昼間に上新粉と白玉粉を購入し、団子を茹でるお湯を沸かしておく。団子作り自体は簡単だ。粉と水を混ぜて固め、茹でるだけ。
上新粉、白玉粉を3:1の割合で混ぜる。砂糖を少し加え、水を入れて手で練る。塊になったところで自分の好きな大きさにちぎって丸めた。これであとは茹でて、みたらしをつけるだけだ。
5分ほど茹でると団子が湯に浮かんでくるので、1分待ってざるにあげ、濡れたキッチンペーパーを敷いた皿に乗せる。並行してみたらし作りも行なった。
団子をコンロで炙り、軽く焼き目をつける。皿に置いてみたらしをつけて、完成だ。
お味は…

せっかく作ってみたので、まずは食べてみた。
……団子だ。
正直言うと、ちょっと硬い。年始に行われるどんど焼きの団子に味が似ている気がする。もうちょっと白玉団子みたいに柔らかいのを想像していたので、残念だった。
雑渡さんに2本あげると、大変喜んでくれた。彼はよく忍び装束の頭巾をつけたまま食事を行うのだが、今回はみたらし団子なので、タレが口周りの布に付かないよう注意しようと思ったら、遅かった。べちゃべちゃに付いていました。あぁ洗濯物が増えた……
「上手に作ったね」とのことである。大変ありがたいお言葉を頂戴した。今回は、ちょっと自分では納得のいかない出来だったので、また作って雑渡さんに食べてもらおうと思う。試食係、よろしく頼みましたよ。
無事、今年のバレンタインデーは終了した。ついでなので父と母にも団子をあげた。完食してくれた。ありがたいことである。次のイベントはホワイトデーだ。お花をくれるらしいので、楽しみにしておこう。