メドメインインターン体験記:今、医学生が知るべき「自分の世界を広げるには?」
みなさん、こんにちは。
記事を見つけていただきありがとうございます。
いきなりですが、今なぜこの記事をご覧になっていますか。
「何かしらのインターンを経験したいがどこにしようか迷っている」
「たまたま流れてきたから、、、」
理由や背景はさまざまと思いますが、何かしら「医学生インターン」という言葉に惹かれるものがあったことでしょう。
しかし医学生のみなさんは何かと常に忙しいので
「自分にとってはインターンなんて関係ない」
「医学だけで十分、一体ほかに何をするの?」
と自分に立ち返り、読むことを諦めようとされてませんか。
この記事は私がメドメイン株式会社で過ごした約1年間のインターンを振り返る、という内容ですが、この体験記を読み終える頃には「メドメインインターン、学生生活の過ごし方としてありかも」と少なくとも感じるはずです。
なぜなら私自身、まさか自分がITベンチャー企業でインターンなんてするとも全く思っていなかったのですが、振り返ってみると1年前の自分と比べて明らかに成長できたなと素直に手応えを感じているからです。
一体この1年間で何があったのか、私と一緒に、メドメインインターンを覗いてみましょう。
学内に留まってはならない!
自己紹介
申し遅れました、私久留米大学医学部医学科6年生の杉田研介と申します。
この春(2024年4月)からは愛知県名古屋市の総合病院南生協病院にて初期臨床研修をさせていただきます。
さて、メドメインインターンのことを振り返る前に、まずは私の学生生活そのものを少しお話させてください。
私は2年生より学年代表を5年間、4年生より国試対策委員長を3年間務めておりました。そんな役職柄ということもあって、4年生の臨床実習前に行われた白衣授与式での「誓いの言葉」、6年生の学位記授与式では答辞をさせていただきました。
学外で、発表や参加させていただいた主な学会やイベントは以下の通りです。
6年生4月:日本医学会総会のU40企画での発表@東京
6年生7月:日本医学教育学会大会の学生研修医セッション@長崎
6年生8月:JPCA学生・研修医支部主催「夏セミ」でのmeet the students企画発表@オンライン
6年生10月:メックのDr. 孝志郎とOSCE対策教材の撮影スタート
6年生3月:Medteriaデキレジコミュニティオンラインフェア2024総合MC
他にも記すべきことはまだあるのですが、この辺りで鋭い人はお気付きでしょうか。そう、学外に関することはすべて6年生以降の出来事なのです。
なぜ6年生以降なのか。
ズバリそのきっかけはメドメインでのインターンです。
「井の中の蛙」とは自分のことであった
私がメドメインインターンに参画したのは5年生の12月でした。
11月のある日、1件のメールが届いていました。その内容とは、メドメインが提供するサービスの1つであるMedteriaでインターンをしてみないか、という募集です。
久留米大学ではMedteriaは普段から利用していましたし、私自身学年代表としてMedteriaが導入されて以来、使い方などを呼びかけていた立場でした。
簡単に紹介すると、Medteriaは医療系学生向けのクラウドサービスで、現在多くの学生さんが試験対策の中で過去問を引き出す場所として利用していることと思います。
サービス自体は知っているし、何となく面白そうと直感的に感じて、応募してみました。自分は学年代表もやっているし、面接なら話をするにも詰まることはないだろう、、、割と軽い気持ちであったなと振り返りますが、この油断がのちにショックの引き金となり、また自分の世界が広がるきっかけでした。
無事に採用面接に合格して、早速翌月の12月にはインターン生として稼働開始。偶然にもインターン生一同が東京に集まってでの合宿がありました。
そして、この合宿が運命を変えてくれるなんて、、、
正直、「舐めていた」と反省しています。
学年代表をずっとしているし、何より同じ医学生、、、大変失礼にもそんな軽い気持ちは一瞬にして崩れました。
集まっていたインターン生のほとんどがリーダー経験をしたことがあって、さらにそれぞれ個性的なスキルを持って輝いている、、、
全然積極的なのは当たり前だし、当時ITリテラシーが極めて低かった自分にとってITベンチャーという環境は異国情緒そのものでした。
「同じ医学生なのに、こんなにも違うのか」
東京のコンクリートジャングルがより窮屈に感じ、福岡空港へ向かって離陸する時には初めて東京を離れたいと感じました。
神様が用意してくれたリバイバルチャンス
久留米に戻ってから、先の東京合宿でのショックを引きずる日が続きました。そんなある日、大学から
「来年の4月に東京で日本医学総会がある。学生セッションで各大学1人代表者を出してチームを作り発表するみたい」
と連絡がありました。
自分もここでへこたれていては進まない。メドメインインターンという折角の機会を活かして自分の世界を広げる機会はこれだ、と自分の中で奮起することができました。
2月になってから学会の準備は本格スタートだったのですが、全国の大学の6年生でチームを組むため当然リモートでの準備。メドメインインターンと同じ環境で、かつ控える発表に向けた準備は似たものがあって、普段自分がインターンで経験しているノウハウをすべて詰め込みました。
「週に1回の定例ミーティングで進捗を確認し議事録で見返すことができるようにする」
「アンケートの回答率を少しでも上がるように構成や言葉を工夫する」
など自分なりにインターン環境を再現して準備に取り組んだ結果、アンケートは全国の552名の医学生、388名の医師にご回答いただき、セッションが終わってから多くの学生さん先生方にお声かけいただきました。
自由が最も利く学生時代だからこそ取り組むべき
医学会総会が終わってからは学外の方と交流する、何を一緒の仕事をすることが楽しくて仕方ありませんでした。
そのうち「あ、Medteriaの杉田さんですよね」とお声かけいただくことも徐々に増え、個人的にインターンに馴染むことがようやくできたのかなと嬉しく思います。
前置きが長くなりましたが、私にとってメドメインインターンは黒船そのもので、これまでずっと学内の世界しかみてこなかった私の価値観・世界観を一変してくれました。
もちろん、インターンに参画する、あるいはインターン期間で自分の世界を広げるには学内で培ったスキルや経験があってのことではあったと思います。
しかし、やはり学外の学生さんや先生方、あるいは他の職業・業界の方と交流することは本当に自分の世界を広げてくれると思います。そして、そのための時間や労力を一番自由に使えるのは学生時代だと思います。
ビジネスだから、考え抜くことが常に求められる
先ほどは、とにかく学生時代に学外に出ていくことの重要性についてお話させていただきました。
ここからは学外に出る方法としてインターンシップがおすすめである理由についていくつか紹介したいと思います。
正直学外に出る方法はいくらでもあります。よく学生さんにとって馴染みがあるのは学外の方との勉強会であったり、学生団体に所属することと思います。
学生生活を終えるにあたって私もインターン以外にこれらの選択をしておけば違った世界がまた広がっていたのかもと思います。実際に現インターン生の中にもそういった他に所属を持つ人は多いです。
自分が生み出すことができる価値とは何か?
メドメインインターンでの特徴はやはりビジネスに主観が置かれていることだと思います。
社員の方には医学部とこれまで関わることのなかったキャリアでいらした方も多いですし、何よりMedteriaというサービスを運営するというビジネスがインターン生にとっての日々の業務なのです。
勉強会などでは何を題材にどのような形式で進めるかが決まっていれば大まか成り立ちますが、例えば同じ勉強会企画でもビジネス要素が加わると、
「どのくらいの規模で行いたいのか」
「その目標値に達するにはどれほどの集客が必要なのか」
「そのためにはどのような工夫が必要で、どのように進捗がわかるようにするか」など
といった考え方が加わると思います。
1つの企画に対して、それがどのような規模感であれ「考え抜く」ことが毎度非常に試される印象です。
そしてさらに重要なのが、その企画の中で「自分は何ができるか」を考えることと思います。
何かを企画するときは基本的に組織で動くので、その時に「自分なら何ができるか」を考えることが自分にとっても組織にとっても重要です。ここで考えなければ単なる作業にしかならないですし、最悪自分が企画に関わる必要性そのものが問われるのではとも思います。
少し怖い話に聞こえたかもしれませんが、実はこの考え方はマッチングで非常に役に立ちました。
人気な初期研修先には毎年多くの学生さんが見学に訪れ、その枠を競います。ただ意外と面接で言うことはみな同じなので、その時に
「自分はこんなことができるから、採用してもらえたら病院にはこんなメリットがある」
という視点があったらどうでしょうか。
ものごとの本質は何かを考え抜く
折角なのでマッチング関係でもう1つ。面接では色んな質問をされることと思いますが、そのそれぞれで「何を問いたいのか」について考える習慣がついたのは同じように強みになったと思います。
例えば「なぜうちの病院を志望してますか」という質問は必ず尋ねられますよね。特に都心部の病院ではよく篩にかけやすいと思うのですが
「貴院のプログラムの〇〇コースではこんな経験ができるのが魅力に感じて、見学に伺った際の研修医の先生方も仲良く、また上級医の先生方とも話しやすい雰囲気があると感じました」
というよく耳にするこちらの回答はいかがでしょうか。正直あまり解像度の高くない内容だという印象を受けます。次にこのような回答はいかがでしょうか。
「私は初期研修では△△を経験することを大事にしています。貴院のプログラムではその△△が非常に学べると感じており、研修医の先生方もその志を持っている方が多いようにお見受けしました。なぜ私が△△を大事にしているかというと〜で、貴院では〜だから非常に学べると思います、、、」
まだまだ付け足さなければならない要素はあるのですが、1つ目の回答と比べて解像度が高く説得力もあるように感じませんか。
何かを企画する上では、この企画がどのような人に届けたくて、そしてその人たちは今何を不満に感じているのかを常に考えることは欠かせないと思います。
この1年間、記事作成やMedteriaコミュニティ内のコンテンツ企画などさまざまな企画に携わることができましたが、いずれも「何が本質なのか」を常に考え続けることが求められていたように感じます。
スキルとは簡単に身に付くものなのか?
Chat GPTなどの生成AIが登場して以来、InstagramやXではよくそのノウハウが紹介されていることと思います。
ではみなさんに質問です。
とりあえず「いいね!」またはブックマークをしておいて、それ以来振り返ったことがある人は挙手してください!
さてどれほどの挙手があったでしょうか。
かく言う私もとりあえず保存しては見返さないことが多い立場ではあるのですが、要は実践できる場がなければスキルは身に付かないのではと申し上げたいのです。
さらに言うと、そのノウハウをどのような場面で利用するかなんて実践してみないと結局「使うことができる」状態にはなり得ないのではないかと思います。この時にもどのツール・ノウハウを利用するのか、考え抜かねばなりません。
メドメインインターンは原則リモートワークであることはもちろん、ITベンチャーなので自然とITリテラシーなりITスキルというのは身に付くことと思います。
そしてそこで身についたスキルは普段の医学の学習にも十分に活かすことができますし、何より一生ものになるので、結局は時間を生んでくれる、そんな価値もあると感じています。
環境が人をつくる
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
学外に飛び出ることの重要性、その方法としてビジネスが関わるようなインターンが良い、と紹介してきました。
最後に、なぜメドメインという環境をおすすめしたいのかについて述べさせていただきます。
Uncomfortableが生む価値
お気付きかと思いますが、正直メドメインインターンには所謂「意識の高い人」が集まりますし、それぞれがさまざまなスキルや経験を持っています。
そもそも学外に出ようと考えていたり、ましてや今この記事を読んでいる時点でも「意識は高い」はずです。
「意識」のベクトルはそれぞれと思いますが、インターンで頑張りたい!という思いがあれば、私のようにたとえITスキルやリテラシーが低くともインターンは十分に参加することができます。
ただ、東京合宿で私がショックを受けたように、やる気だけで何とかならないことがあるのもまた事実です。スキルや経験、とりわけIT系に関して豊かであればインターンに取り組みやすいことでしょう。
改めて私自身、5年生の12月に参加して、実習や試験勉強、学年代表の業務と並行しながらインターン業務をこなすことは実に慣れないことでした。
ですが、こうして今体験記を書きながらこの1年を振り返って、当時慣れないことによる"Uncomfortable"を見逃さなかったことが、自分自身を評価する上で最も褒めるべきことかもしれません。
みなさんも経験ありませんか。
「慣れない」「はじめて」「一度挫折した」
ことはなるべく避けたいでしょう。それは人間の本能ですし、避けたいと感じること自体悪いことでは決してありません。
ただそこから一歩踏み込めることができるか、は自分自身を変えることができるかできないかの分岐点にはなり得ると思います。
仲間がいる、一緒にタフを乗り越える
そんなタフな状況を1人で突き進んむには、相当な根性が必要だと思います。
だからこそ、同志のいる環境が欠かせないはずです。
そしてメドメインインターンに関して、少なくともその同志というのは採用試験を突破するほどのレベルが高い人たちで、同時に医学生です。
そのため大学、カリキュラムは異なれど、医学部の試験や実習がどれほど忙しいのかを理解し合えて、また、インターン生という垣根を越えて、普段の医学部生活におけるアドバイスもし合うことも多々あります。
医学生という世間的にマイノリティな集団のうち、同じ志を持ち、かつそれぞれがユニークなスキルや経験を持っている。そんな人たちが集まる場所はなかなかありません。
フィードバックを、安心が保たれた環境下で
インターン生の同志たちが素晴らしいこともメドメインインターンを語る上では欠かせなかったのですが、そんなインターン生たちの面倒を見てくださる社員のみなさまについても語らずには終えることはできません。
業務1つこなすにしてもさまざまなプロセスがあるわけですが、その1つ1つに対して丁寧にフィードバックをもらうことができるのは本当にありがたいことです。
やりっぱなしで終わらず「何が良くて、どこを改善するべきか」をきちんとフィードバックしていただきます。社会人としての視点からはもちろん、これまでたくさんのビジネスをみてこられた方から受けるフィードバックはいつも新鮮で、どれも今日の自分を一歩前へ進めてくれます。
なおかつ、メドメインインターンでは「学業第一」が担保されています。
そもそもメドメインという企業自体、医学生が立ち上げた企業ですし、みなさんが関わるであろうMedteriaも医学生のニーズを考えて誕生したサービスです。
さらにこれまで何人もの医学生インターンを受け入れてこられているので、社員のみなさまからしても医学部生活の忙しさや雰囲気についてはよく把握していただいてます。
試験前や実習や部活で忙しいときには、相談して業務を休む軽くすることは十分に調整可能です。私自身も大きな試験から細かい実習のスケジュールまで何度も相談させていただきました。
まとめ
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
自分から掴む
前提として、学内に留まらず学外の人と交流することで、自分の世界観を広げることは、自由の利く学生生活だからこそ積極的に取り組むべきです。
その方法はさまざまですが、普段学生生活を過ごす中で出会うことのないビジネス的な考え方や視点と触れ合うことのできる環境が選択肢の1つとしてオススメです。
そして、その環境としてメドメインがどれほど恵まれているか、についてお話させていただきました。
「学び、成長する」ということは決して簡単なことではないはずです。そして大学生である今、そのような機会は待っていて見つかるものではなく、自分で探しに行って自分で得ていくものだと思います。
この記事を読んでいただいたみなさんが少しでも「自分で掴みにいく」そんな気になっていただければ幸いです。
最後に、慣れずたくさんご迷惑をおかけしてしまいましたが、それでもいつも優しく丁寧に支えていただいたインターン生のみなさん、そしてメドメインのみなさま本当にありがとうございました。
おまけ〜リフレッシュの重要性〜
偉そうに喋らせていただきましたが、もう一度あの東京合宿に戻ります。
本編で述べたように、日本医学会総会は確かに立ち直る目標になりました。ただ実は立ち直るきっかけがあったので紹介しますね笑
ある日実習が早目に終わってお昼を外に食べに行く時間ができたときに、近くの鮮魚店でのお寿司ランチを食べにいきました。
このお寿司の美味しかったこと!!
単純かよ!と思うかもしれませんが、美味しいものを食べるだけでもリフレッシュできるものですよね。
何かに挑戦するといろいろな壁にぶつかると思いますが、自分がリフレッシュできる選択肢を持っておくことは重要と思います。
どうすればリフレッシュできるのかを知っておくにはこれまた色々と遊びながら得ていくことものだと思うので、せっかくの学生生活、遊ぶことも欠かせないと思います!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?