オフザマットで楽しむヨガ:日常動作に生きるポーズのヒント
ヨガを始めてもう20年近くなりました。ヨガが普通の体操と違うのは、身体を動かすほど、心と身体が調和するところ、少々の体の不調なら回復できるということです。
ここでは、ヨガがもたらしてくれる効果や、ちょっとチャレンジングなポーズをやることの意義、そして、マットを離れている時間に使える、体の使い方のヒントについても書いていきます。
ヨガポーズのもたらす効果
基本的なヨガポーズや、軽いストレッチでも、受け取れる効果はたくさんあって、例えば、
・いつも同じ姿勢のせいで凝っている筋肉をほぐし動きやすくなる。
・立ちっぱなしや座りっぱなしでむくんだ足の血行を改善する。
・呼吸に合わせて身体を動かすことで、体が伸びて心地よい。
・普段の生活でしない動きで、使わない筋肉が鍛えられる。
などです。
そして、時には難しいポーズにチャレンジすることもヨガの楽しみ。ヨガの新しい世界が広がる部分だと実感しています。
難しいヨガポーズというと、ちょっと曲芸的な、逆立ち、ブリッジ、腕で身体を支えるなどです。
たとえば、ウルドゥバダヌラ(ブリッジ)や、シールシャーサナ(肘と頭頂で支える逆立ちポーズ)、バカアーサナ(腕で立ち、お尻を上げる)などがあります。私は60代ですが、ブリッジや逆立ちの練習もします。一見難しそうなポーズは、筋力でゴリゴリ頑張るより、むしろ、柔軟性や準備を経て、体の使いがわかると意外とできるようになるものです。
もしチャンスがあれば、適切な指導を受けながら、基本的なポーズから1歩進んで、ちょっと難しいヨガのポーズにもチャレンジしてみて欲しいです。
まあ、逆立ちができたから何?ってことではあるのですが、この年齢で逆立ちしてる自分が面白いし、理屈抜きで楽しんでいます(笑)
ヨガのいいところは、できなくても、やろうとする過程でいろいろ発見があるし、「ポーズができなかったけど呼吸はし易かった」とか、「だったら次はこうしてみよう」みたいに、前に進むためにいろいろ実験できること。そう思うと、楽しくないですか?
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マットの外にいる時間
ヨガマットの上にいない時間を「オフザマット」といいます。その時間の方がうんと長いですよね。日常の生活のあらゆる場面で、ちょっと俯瞰する。自分の考えや、行動、ふとした違和感などに意識的になること。それもヨガだという考え方です。
もっとシンプルに、マットのうえじゃなくても身体の使い方を意識して動いてみるのもオフザマットのヨガ。例えば、掃除機をかけるとき、嫌だな、めんどくさいと考えると、姿勢に出ます。
頭や首が前に落ち、背中や腰までつらくなります。うつむいて頭が下がると、脊椎を圧迫するので、物理的にパフォーマンスが下がります。反対に、どんなことでも楽しもうと工夫すると、頭がふっと引き上がり、動作が軽くなります。
「掃除もヨガ」と考え、足から頭までつながってるのを意識して、ストレッチをしながらしてみたらどうでしょう?鼻歌が出ちゃうくらい楽しくなりませんか?
高いところに手を伸ばすときだって、片足を前に一歩だし、後ろの足のつま先でけりながら、鎖骨から伸びる長い腕を思い出し伸び、全身で動いてみましょう。(ちょっとわかりにくいですが)とても楽になります。
頭はとても重くて、体の1番上にあるので、動作にすごく影響します。
「頭が動いて、からだ全体で」動く。このフレーズを思い起こして、立つ、座る、歩く、かがむなど日常動作をヨガにしてみましょう。
「頭が動いてからだ全体で」これはおまじないみたいに効きますよ。