SaaSビジネスの壁〜突破できるSaaS起業だけが生き残るのだろう
先日、以下のようなめちゃくちゃいい感じの提起をTweetされた方がいて、その流れで SaaSビジネスの難しさについて連投Tweetしたら、「それ、まとめといてくださいよ、noteとかに。」と言われたので、ここにまとめておきます。
発端は橋本大祐さんのこちらのTweet。
これに引用RTしたところからスタートするのですが、それを追いかけていくのは面倒だと思うので、以下に1つの文章として置いておきます。
SaaSのビジネスがなぜ難しいか?の話。
SaaSの問題は、“とにかくシェアを取りに行く”をしてる間に類似サービスが出てきてパイが小さくなってきたり、Churn Rateを低下させるためのカスタマー対応・プロダクト改善にコストがかかり利益を圧縮すること、、、、、が、しばしば起こること、だ。。。
少なくない数のSaaSのビジネスが黒字化しないのはそういうことで、しかしながら顧客獲得は続けなければならないため、ますますマーケティングコストが嵩むことにある。。。
みんながよく知る米国の有名なマーケティング領域のSaaSでも、自社マーケコスト嵩んで会社そのものが買収されたり、、、というのもある。まさに医者の不養生。
というわけで、SaaSはもともとはインスタンス=アカウントを増やす(=ユーザーを増やす)ことで、開発や運用コストあたりの売上を増やして損益分岐を超えることを目指そうとするものの、実際のところはパイの取り合いでアカウント数増えず、そしてマーケティングコスト費やしてアカウント増えてもカスタマーサクセスにもコストがかかり、”安価に使える”というSaaSのメリットを顧客が享受する一方で、その事業者にとっては非常にタフな状況が続くことになる。
SaaSの世界では知られた "Rule of 40%"というものがあるけれども、日本のような市場ではあっという間にパイの取り合いのレッドオーシャンになるため、これを実現する難易度も高い。
実際SaaSは人的対応が増えるビジネスになってしまっており、損益分岐点が高くなってしまいがちなのだ。そういうことなので大変。セルフサービスを目指してもなかなかそれがうまく行かず、顧客対応を厚くしないと、いわゆるカスタマーサクセスは実現しないのが大きな壁。
こんなことを考えると、カスタマーサクセスチームが手厚いSaaSって、
たばこの自動販売機の裏におばあちゃんが座ってて、お客さんがお金入れたら、おばあちゃんがたばこ持ってきて取り出し口に投げ込むようなもの・・・な気がしてきたよ。
と、考えると、SaaSなビジネスが増えれば増えるほど、どこかでSaaS向けBPOがブレイクするんじゃないかと思ったり。。。
でもそれはそれでいいのか?本末転倒な気も?という気がしないでもない。
追記)SaaS スタートアップ、特に日本のそれはエンタープライズが弱いという件
これは実際はSaaSに限らずではあるのだけれども、特にSaaSというのはアップセルやクロスセルが意外と成功しない領域で、LTV/Churnの考えて”どれだけ長く使ってもらえるか?”という、単品通販のリピート顧客の考え方とほとんど変わらないマーケティングやセールスの考え方が無意識に潜んでいる。
SaaS企業が売上・利益を伸ばす方法はクォータやユーザー数のボリュームが大きく狙えるエンタープライズ企業を狙いに行くことなんだけれども、概してSaaSスタートアップは若い社員が多く、エンタープライズ企業への入り込み方を知らないかあるいは失敗するケースを目の当たりにすることが少なくない。
ここにも1つの壁がある。
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