モノ言うマイノリティが世界を変える
ビールが好き。
ヴェルディが好き。
そしてゲームが好き。
重度の脳性麻痺で手足が不自由なともっちさんこと山下智子にとって、コントローラーをいかに操るかは死活問題。
そんな中で出会ったのがHORIのHAYABUSA。
ボタンの機能を入れ替えることができるため、必要な機能を手が使える範囲に持ってくることができる。
別に障害者向けに作られた製品でもなんでもないのだが、ゲームに勝つための究極を目指した結果、障害があるともっちさんにも、それなりに使い勝手のよい製品となっていた。
が、コントローラーのボタンに、プラスチックの板を貼って打ちやすくしてみるなど試みるもイマイチな部分は残る。
その後、初めから障害者のことを視野に入れて作られたフレックスコントローラーと出会う。
偶然にもフレックスコントローラーを作っているテクノツールという会社の所在地は、ともっちさんが住む隣町。開発段階で社長が自宅までやってきてくれて、モニターになるという、いつもながらのともっちマジック。
ともっちさんは、とにかくモノ言う人だ。
改善点は、容赦なく片っ端から言いまくる。
社長はきっと心の中で幾度となく思っただろう
「エェッ、厚意で貸してあげとるのに!」
いや、嘘です(笑)
きっとそんなことはないけれど、社長もこんなに忌憚なきありがたい意見がいただけるとは思ってもみなかったことだろう。
なにはともあれ、フレックスコントローラーの使い勝手のよさに、ともっちさんの執念…じゃなかった思いが反映されていることは間違いない。
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