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【脳卒中シリーズ】なぜ左片麻痺は体幹が大きく傾くの?*全文無料公開
前回から、脳のラテラリティについて書いています。脳は左右に1つずつあり、その2つの半球の違いは脳卒中に何をもたらすのか…より臨床に近い場面からいろいろ解決していきたいと思います。
体幹は空間認識?!
皆さんは、左片麻痺の方の体幹は、なぜあんなにも傾いているのか疑問に思ったことはありませんか?もちろん右片麻痺の方でも体幹は傾きますが、その傾き方に違いがあることに気付いている療法士の方も多いと思います。
人が重力に抗して、姿勢を保持したり動作を安定して遂行できるのは、体幹の安定性が関与している事は言うまでもありません。前庭系システムを中心とした機構が重力を感知し、体幹を無意識的に重力に抗せるように調整されています。
この時に重要になるのが、3次元の空間の中で、体幹を安定させる必要があることです。つまり、空間の中で、自分の身体をどう安定させるのかが分からなければなりません。
これを可能にするためには、
①空間を正しく認識する能力
②自分の身体を正しく認識する能力
③空間と身体の関係性を正しく認識する能力それぞれが必要になります。
例えば、「左右対称にまっすぐ座っている」ことを可能にするためには、
①椅子に対して垂直なのはどの位置か
②まっすぐの時自分の身体はどうなっているのか
③左右対称に座れている時、座面の感覚はどの様な感じなのか
が分からなければならないということです。これらを考えると、体幹を左右対称にまっすぐにするためには、空間認知能力が重要になることが分かります。脳の右半球では、左半球に比べて空間認知が行われている事が分かっています。
よって、右半球を損傷すれば、空間認知能力が大きく低下し、その影響が体幹にも出現していると考えると、違和感がありません。
私も多くの空間認知能力が低下している患者に出会ってきました。その方々は、体幹が大きく左に傾斜し、麻痺側を分回し様に振り出していました。その方々へ、空間認知の課題を行うと、体幹を正中に保持することが可能になる経験を多くして来ています。
もちろん、全員が空間認知能力が原因ではありませんが、動作を改善する、姿勢を改善することを考えた時、空間認知能力の影響を1つのヒントとして介入してみてはいかがでしょうか?
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