強制プログラムがない時代に
medibaという会社で編集グループのマネージャーをやっているハラダと申します。……が、noteでの発信内容は極々個人的なものとなります。
これを書いた翌日に「そういえば…」と思った話です。
書く力は書くことで伸ばせます。どういう意識を持って取り組むかで伸び方は変わってきますが、何も考えずとにかく力技で書きまくるだけでもどんどん上がっていきます。方法はさておき、とにかくアウトプットしないと駄目ってことです。
いまでこそ自ら書く頻度は極小になりましたけど、昔はひたすら書いていました。メーカーから届くニュースリリースをリライトした記事を1日に何本も書いていましたし、ことあるごとにインタビューやイベント取材に出かけていました。
書きまくった経験が自分の血肉に
じつはゲーム業界にいた当時(余裕で10年以上前)、いま所属しているmedibaからの仕事もありまして、それはガラケーのアプリゲーム400本くらいのレビュー原稿作成です。ケータイゲームを遊んで、批評を書くというものですね。
数もすごいし、納期も短かった記憶です。僕ひとりではなく、当時の編集部総出で取り組んでも徹夜を強いられました。いまの時代じゃ考えられないですね。4人で分担してもひとり100本ですから…(笑)。
真夜中まで作業していたら身体も頭もクタクタになるので、ちょっと書いたらすぐに喫煙所に駆け込み、タバコとコーヒーで気分転換を兼ねた愚痴タイムに突入。ゲームや仕事に対してひとしきり文句を言い合ったらまたデスクに戻って黙々と作業。
気づいたら同じような言い回しばかりになっているし、質の高いものをたくさん生み出せたわけではなかったと思います。でも、書いて書いて書きまくった。ゲーム以外の仕事でもたくさん書いた。結局それが僕の編集者としての血肉になって「だいたいなんでも書けまっせ」と言えるようになりました。
いまの時代に合った育成方法ってなんだろう
表題の「強制プログラム」とはこのことです。やりたいとかやりたくないとか一切関係なく、ただ山のようにある執筆作業をこなすしかなかった。
どんなにド下手でも短期間に100本も書けばそこそこコツも掴むし、うまくなるんです。僕と同年代くらいの編集者って、こういう強制プログラムをくぐり抜けてきている人が多いのではないでしょうか。
あ、どうだすごいだろうという話ではないです。でもこういう経験っていまはできないですよね。僕も部下にはたくさん残業してまで作業してほしくないですし、工数や勤務管理はすごく大事だと思っています。
「強制プログラム」なんて使えないいま、どうやってメンバーの力を伸ばしていくのか。これこそ僕が立ち向かうべき課題かもしれません。すみません、今回は問題提起だけで、解決策はありません。考えないとなあ。