社内でこんな仕事やってます03
medibaという会社で編集グループのマネージャーをやっているハラダと申します。……が、noteでの発信内容は極々個人的なものとなります。
仕事の裏側を明かすシリーズ。編集の実務をそんなにやっていないのでネタが少ないです。すみません。今回はコーポレートブログでの企画について。
medibaブログ改めmediba+と改名しております。1年半くらい前からやっている『ホンレコ!』という書評の企画は僕が出したものです。書評なんで偉そうに僕から出たとかいうのもおこがましいですけどね。
ボチボチひと区切りっぽい雰囲気になって、つぎの連載記事案のたたきを何故か自分がつくることになりました。その際に『ホンレコ!』を考えたときのEvernoteのメモが出てきたので、今回はそれを出そうかなと思います。
まずは、企画案。
企画案のフォーマットはとくにありません。勢いでつらつらと。
ホンシェルジュ企画案
企画名
medibaホンシェルジュ
メディブック
概要
mediba従業員による書評、本のレコメンド記事なぜやるか
①いち読者としての要望
・何かをレコメンドしてもらいたい欲求(それはここではない説もあるが)
→エンタメ過多の時代、「おすすめ」にはニーズがあるはず
②編集としての課題の解決
・インタビューNG者が多い
→「あなたではなく本を」というスタンスならいけるのでは
・作成コスト削減したい、記事数増やしたい
→ある程度推薦者に書いてもらう形で、楽に早く
・ブログそのものをもっと身近に感じてもらいたい
→間口を「どこどこの部署の誰々」という狭いところではなく、「本」という広いところに設定
もう単純に「僕が誰かに本を薦めてもらいたかった」のがきっかけです。会社に読書家が多い気がしたので、じゃあ教えてよと。それがいちばん大きかったですね。あとは、書き手もそんなに多くなかったので、社員に書いてもらえたらいいなって感じでした。
僕の場合は社会のニーズとか、媒体がやりたいこと※とかよりも、自分の欲求を満たすものをそれらに無理やり結びつけるパターンが多いです。
※考えていないわけではないですよ。
これで一応チームの了承を得たので、つぎは書き方のフォーマット作成。テンプレですね。こういう形で書くと書きやすいよっていうものをつくりました。
■記事タイトル
※ブログ編集部で記載※
書籍名は入れる方向で
■全体リード文(100〜200w)
※ブログ編集部で記載※
どんな部署のどんな人がこんな本を紹介するよ。という感じの文章を。
■書評リード文(100w)
誰がどんなことを書いた本なのかをすっきりと1〜2文で。
ボリュームは本文に割きたいのでここは文字数厳守。
■本文
書籍の種類によって、下記の項目から3〜4個を「見出し」としてピックアップして書く。
※各項目は300〜400w程度に収める。
項目名はアレンジしてOK。
●ビジネス書の場合
・なぜ紹介したいのか
・著者について
・どんな構成?読みやすい?
・お勧めの理由は○○だから
・お勧めの理由は3つ
・この本のもっとも大切なのはこの○つ
・実際に活用してみると…
・まとめ(改めて全体の感想)
●エッセイ・ノンフィクションの場合
・読んだきっかけは
・著者について
・本の構成と読みやすさ
・本の序章を3点で
・暮らしに役立つ内容
・もっとも大切な内容
・お勧めの理由
●小説,、漫画の場合
・著者について
・世界観や価値観
・登場人物
・人物の行動の是非はどうか
・キーワード、テーマは?
・読むとどんな気持ちになるか
※謎解き、ネタバレは避ける
■基本情報(前に持っていく手もあるか…)
・書名
・作者
・価格
・ジャンル(ビジネス、小説、ノンフィクション、エッセイ、漫画、技術書、図鑑、)
さらに、補足でこんなのも。
【ルール】
・「ですます」調
これだけです。
表記は基本的にこちらで整えるので気にしないでOK
【引用】
書籍からの引用は可…というかぜひ使ってください。
楽になるので。
裏技として、上記項目ではなく「引用と感想」の3コンボで構成しても構いません。(結構ちゃんと書けるはず)
ただし、引用する際は下記ルールを守って。
・改変NG、丸コピペしてください
・単語、一部のみの引用は「」でくくる
・文章単位の引用は“”でくくる
以上。
……なんですが、じつは僕は立ち上げただけで、17本の実運用はべつの人がやっていました。初代の担当者が上記のものをベースにさらに使いやすいテンプレを作成してくれたこともあり、なんだかんだ月イチペースをきっちり守れた良連載となりました。
ちなみに当時は「書いてもらう」が僕のなかのテーマだったんですが、いまはちょっと変わって「楽に書く」に変化しました。この新テーマに即した企画も考えていたりするので、それが始まったらまた紹介しようかなと思います。