4月8日(土)メディア日記
旧聞になるが、坂本龍一の訃報で中国外務省は4日の記者会見で、外交とは関係ない坂本龍一の死を悼んだ。異例のことだった。フジテレビFNNのオンラインによると、外務省の報道官は、哀悼とお悔やみを述べ、最後に「多くの中日の有識者が先人の遺志を受け継ぎ、中日友好事業に献身的に取り組んでほしい」と述べた。フジテレビによると、FNNは中国外務省に対して、事前に「坂本龍一が作曲したラストエンペラーについてどう思うか」という質問を提出していたという。報道官は「ラストエンペラー」には触れなかったが、この日の会見は、日本との関係を構築したいという本音の一端ではないかと報じた。
8日放送の「報道特集」(TBS)は、「追悼 坂本龍一・・・託した思い」として、非戦、反原発、護憲、反自然破壊などの活動を紹介し、未公開映像が記録した坂本龍一の次世代への思いを特集した。オンラインで出演した金平茂紀は、「坂本龍一を語るとき、彼の音楽と社会活動は表裏一体であることを忘れてはならない」と強調した。
続いて、同番組はこの日、「コント集団『お笑い米軍基地』が伝える今の本当の沖縄」を特集した。この企画、坂本龍一特集に匹敵する内容だった。沖縄ではよく知られる集団らしいが、沖縄が抱える問題を笑いの視点で切り込むさまざまなメッセージには思わず魅入ってしまった。取材構成はかつて「ニュース23」の出演などで知られた佐古忠彦。佐古は今、沖縄に関して好企画をたびたび発信している。