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11月29日(金)メディア日記

 毎日新聞は29日朝刊で、韓国外相が「生稲晃子の靖国神社の参拝報道がなくても不佐渡金山追悼式には出席しなかったと述べた」と報じた。韓国政府が新潟県佐渡市で開かれた世界文化遺産「佐渡島の金山」の追悼式への参加を見送ったことを巡り、韓国の趙兌烈(チョテヨル)外相は28日、国会の委員会で、追悼式に出席した生稲晃子外務政務官が過去に靖国神社を参拝したとするメディアの誤報が不参加決定の「考慮事項ではあったが、報道がなくても不参加を決めたはずだ」と述べた。韓国政府は不参加決定は追悼の辞の内容などが世界遺産登録に賛成するに当たって日本と合意していた水準に満たないためだったとしている。佐渡金山の登録を巡っては、日韓両政府が7月に、朝鮮半島出身労働者に関する歴史を含む「全体の歴史」を現地の展示に反映することで大筋合意していた。だが、展示で「強制労働」の言葉は使わないことなどに対し、韓国国内からは批判の声が出ていた。追悼式での生稲の追悼文にもそうした言葉がないとして、韓国メディアは「追悼の意が感じられない」などと非難している。

 やや旧聞になって申し訳ないが、1990年4月にスタートしたTBSラジオの朝の情報番組『森本毅郎・スタンバイ!』(平日朝6時30分~8時30分)が11月11日の放送で9000回を迎えた。34年にわたって、毎朝ニュースを伝え続けてきたパーソナリティーの森本毅郎(NHK出身)と遠藤泰子(TBS出身)が毎日新聞電子版で番組の思いを語った。森本は85歳、遠藤は81歳。あらためて29日朝の同番組を聴いてニュースの切り口の新鮮さに驚く。この日はオーストラリアが16歳未満のSNS利用を禁止する法案を特集した。時事通信、毎日新聞、日経新聞、東洋経済などに籍を置いたジャーナリストが日替わりでコメンテーターとしてニュースを解説している。なにより平日の生の早朝番組を85歳と81歳が2時間も放送していることに脱帽!

 時事通信によると、オーストラリア上院は28日、16歳未満のSNS利用を禁止する法案を与野党の賛成多数で可決した。下院を前日に通過済みで、所定の手続きを経て近く成立し、1年後に施行される。豪政府は「世界に先駆けた最も厳しい内容」としており、子供のSNS利用規制を巡る他国の議論にも影響を与えそうだ。アルバニージー政権は「SNSが未熟な若者に害悪を与えている」として、SNS運営企業に対し、16歳未満の子供が接続できないようにすることを義務付け、違反した企業に最高で4950万豪ドル(約50億円)の罰金を科すことを定めた。主な禁止対象はX(旧ツイッター)、フェイスブック、インスタグラム、TikTok(ティックトック)など。教育目的で使用されるユーチューブなど一部媒体は除外された。対象企業は施行までに年齢認証の手段を確立する必要がある。16歳未満の接続をどう阻止するかや、年齢確認時のプライバシー保護など技術的な課題は多く、実効性を疑問視する声も出ている。

 29日朝のNHKニュースは、「中国の『南京事件』の追悼日にあたる12月13日は、現地の日本人学校で、休校やオンライン授業に切り替えることになった」と報じた。中国で日本人学校に通う児童が襲われる事件が相次いだことを受けての措置。中国政府は、1937年の12月13日に南京で旧日本軍が多くの市民を殺害したなどとされる「南京事件」が起きたとして、この日を国の追悼日としている。

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