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9月21日(土)メディア日記

 安倍首相が2013年の参院選直前、旧統一教会会長らと自民党の総裁応接室で面談し、教団側による自民比例候補への選挙支援を確認したとされる問題は、産経新聞元政治部長の北村経夫の選挙応援の確認だったことが分かってきた。21日の朝日新聞朝刊は1面トップに「北村経夫は旧統一教会に支援してもらったことを自民党本部に報告していた」と報じた。そして、同紙は、北村が党選対本部に届けた証拠の資料写真を掲載した。北村経夫参院議員はこれまで朝日の取材に対して、「記者会見でお答えしたとおり」と文書で回答しているが、詳細について一切回答していない。
 一方、同紙は「2016年の参院選に自民党比例区から出た宮島喜文前参院議員が2022年の朝日新聞の取材に、教団側の支援を受けたと認めており、教団の組織票は参院比例区で特に力を発揮していた」と報じた。

 19日兵庫県議会で不信任決議案が可決された斎藤元彦知事は、翌20日夕、MBS毎日放送の番組にVTR出演、さらに夜のNHKの大阪ローカル番組「かんさい熱視線」に生出演した。途中、斎藤知事は自身の功績を一方的に話始めたので、アナウンサーから質問に答えるよう催促される場面もあった また斎藤知事は21日朝の日本テレビ系全国ネットの「ウエークアップ」(制作読売テレビ)にも生出演。斎藤知事は1対1の対談を希望し、無人のスタジオ内で読売テレビの中谷しのぶアナウンサーの質問を受けた。ネットでは、「斎藤知事だけを出演させてその言い分だけを垂れ流すな。アンフェアだ。記者会見で十分だろ」など批判が集中した。また24日には朝日放送ABCテレビの夕方のローカル番組に生出演したが、ここでも1対1のインタビューを要求、自身の考えを一方的に語るだけだった。テレビ出演が続いていることで、斎藤知事はこのまま失職の道を選び、知事選出直し選挙にのぞむのではないかという憶測が高まった。

 TBSの「報道特集」は21日の放送で、安倍首相と旧統一協会会長の面談発覚と沖縄の米兵による少女暴行事件をとりあげた。「沖縄」は、金平茂紀がリポート。金平は番組の後半に、かつて「NEWS23」で今は亡き筑紫哲也と一緒に番組を制作した思いを語った。26年前、筑紫は「本土国民の沖縄への無知、無関心、無感動の三つの『無』が変わらない状況を作り出している」と述べた。そして、筑紫は「沖縄がこうなってしまった責任の一端は、目先のことと派手さに奪われているマスメディアにも責任がある」と述べたことを挙げ、これは今も共通する命題だと語った。金平はすでに70歳、TBSの報道局長や同局の執行役員を経ても今なお同番組の特任キャスターとして自ら沖縄を取材し、随時出演している。
 ところが沖縄のメディア関係者の本土メディアに対する評価は意外にもきびしい。親しい沖縄のメディア関係者の一人が先日、本音を吐露してくれた。見方は少々極端かもしれないが、沖縄と本土のメディア間には意外に軋轢があることが分かり興味深かった。異論を承知であえて紹介する。
「沖縄のジャーナリストの本音は、一部の本土メディアは『沖縄の味方です』という雰囲気や言葉を振りまきながら、沖縄のジャーナリストや市民団体に売り込んでいくだけの人たちが意外に多い。しかも彼らの根底は薄っぺらい、そして『いつかは沖縄を裏切る』という空気を感じてしまう。さらに『沖縄に住むヤマトンチューは鼻につく』『東京からの上から目線が強すぎる』など容赦ない指摘もあった。
 当日記も薄っぺらな沖縄報道に陥っていないのか足元を見る思いがした。

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