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12月30日(月)メディア日記

 長年、産経新聞の1面コラム「産経抄」を担当した元論説委員の石井英夫が18日、老衰のため死去したことを産経新聞が30日に明らかにした。91歳。長年、朝日新聞を「天敵?」と書き続けてきた石井英夫の訃報記事を朝日新聞は、30日の朝刊社会面に6行の訃報記事を載せた。産経新聞は「新聞の名コラムニストといえば、『天声人語』の深代惇郎の名前がよく挙がるが、深代はただ執筆の期間は2年9カ月と短かったのに比べ石井英夫は実に35年間、産経抄を書き続けた」と深代と比較した。

 産経新聞は30日電子版に「長崎市の端島炭坑(通称・軍艦島)を巡るNHK番組「緑なき島」の坑内とされる映像について、NHKが端島炭坑内の映像であるという確認が得られていないと元島民側に認めたことが30日、分かった」と報じた。同紙は31日朝刊1面トップで大きく報じた。これは東京簡裁で行われた元島民有志との調停で、NHK側が文書で認めたもの。元島民は令和2年以降「端島坑内ではない」と訂正を求めてきたが、NHKは「端島以外のものとの結論に至らない」として応じてこなかった。「緑なき島」は昭和30年にNHKが制作・放送した短編映像。産経新聞によると、「緑なき島」の映像は韓国のKBSやMBC、釜山にある韓国国日帝強制動員歴史館でも「強制労働の“証拠”」として使われてきた。「緑なき島」について、NHKの前田晃伸前会長は「当時、端島で生き生きと暮らす人たちの様子を取り上げた」(令和3年の参院総務委員会)と説明した。この問題は、自民党の保守系議員たちが何度も国会で質問し、産経も報じてきた。NHK側は「別の炭鉱で撮影された映像が使用されたというような事実は確認されませんでした」(前田前会長)といった答えを繰り返してきた。

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