6月10日(土)メディア日記
9日の岸田首相動静の一部。
「午後0時57分、東京・大手町の読売新聞東京本社。渡辺恒雄読売新聞グループ本社代表取締役主筆と懇談。1時49分官邸。
(現職総理大臣がわざわざ読売新聞社を訪ね、読売新聞トップの渡辺恒雄と会った。但し、10日の読売新聞朝刊は何も報道せず、中身はわからず)
NHKの「ETV特集」は10日、「ミッドウエー海戦~戦死者3418人の命を悼む~」と1時間のドキュメンタリー番組を放送した。実に見ごたえのある番組だった。
太平洋戦争の分岐点となったミッドウエー海戦は、日米双方に多数の戦死者を出した。40年前、澤地久枝が詳細な情報をまとめあげた長編「滄海(うみ)よ 眠れ」は、戦争のノンフクションの金字塔として知られている。澤地が集めた資料の段ボールは18箱に上る。この資料の提供を受けた数々のドキュメンタリー番組の名作を制作しているNHKの右田千代は、遺族の現在の住所を探し、手紙を書き送り、全国の遺族を訪ねた。
番組の中では92歳の澤地の執筆風景が登場した。そして、澤地は「死者を悼む気持ちを私たちは忘れていないか」「戦死という言葉の実態をどれほど想像してきたか」を何度も問うた。
「滄海(うみ)よ 眠れ」の朗読が何度も登場したが、味がある読み手は山根基世。番組では、NHKの独自取材などを通して、多くの命が失われていった経過を克明に描いている。制作の右田は「これは過去の歴史番組ではなく、現代につながっているテーマだと実感している」と語っている。2部は6月17日、同じ「ETV特集」で放送される。
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