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10月24日(木)メディア日記

 毎日新聞は24日朝刊1面トップに「自公過半数の攻防」と報じた。同紙は22、23の両日、特別世論調査を実施し、取材を加味して衆院選終盤情勢を探った。連立政権を組む自民党と公明党は15、16日調査の序盤から失速し、過半数を維持するか微妙な情勢だ。派閥裏金事件の逆風を受ける自民の苦戦が目立ち、単独過半数(233議席)を割り込み200議席を下回る可能性もある。立憲民主党は公示前の98議席から大幅増、国民民主党は議席倍増の勢いだ。調査では小選挙区で4割弱が投票態度を明らかにしておらず、情勢が変わる可能性がある。
 自民は序盤、域内全ての小選挙区で優勢な県が七つあったが今回は山形、鳥取、高知、熊本の4県に減った。全289小選挙区のうち優勢は110程度で、40以上の選挙区で激しく競り合う。比例代表でも序盤の勢いは失われ、60議席前後にとどまる公算が大きい。小選挙区と比例を合計した推定獲得議席は171~225。

 自民党が、非公認となった候補側に対し、2000万円を提供した「しんぶん赤旗」の報道は自民党に大きな衝撃が走った。各紙24日朝刊は一斉に報じた。朝日新聞は1面左、東京新聞は1面トップ、毎日新聞は1面中央、扱いが小さいのは、読売新聞の2面の2段、日経新聞4面3段、産経新聞2面3段。NHKはメインニュースでの放送はなし。各紙ともいずれも「しんぶん赤旗の報道」と書いたが、朝日だけはまるで自社が入手したような書きぶり。しかし、記事の最後に「この問題は共産党機関紙『しんぶん赤旗』が23日紙面で報道した」と申し訳に加えた。朝日記事は「赤旗」以上の内容もなく、赤旗紙上に載っていた通知書の写真もなし。独自に入手したのなら署名記者の名前の書くはずなのにこれもなし。

「しんぶん赤旗」は24日付け1面に続報として、2000万円の送り先を明らかにした。自民党が非公認候補の支部に2000万円を送ったのは、非公認となった11人のうち、上杉謙太郎(福島3区)、中根一幸(埼玉66)、三ツ林裕巳(埼玉13区)、平沢勝栄(東京17区)、小田原潔(東京21区)、萩生田光一(東京24区)、細田健一(新潟2区)、高木毅(福井2区)の8人。8人はいずれも自民党の支部長だ。
 石破首相は24日、「政党支部に出しているのであって、非公認候補に出しているのではない。報道に誠に憤りを覚える。報道の偏った見方に負けるわけにはいかない」と強い調子で憤った。「終盤の裏金議員に2000万円の赤旗報道」、AERA dot.編集部の今西憲之は、「これは『トドメの一撃』になりそうな気配だ」と書いた。

 ネパールのヒマラヤ山脈の未踏峰に、大学山岳部の登山隊が初登頂する快挙を達成した。「ワイドスクランブル」(テレビ朝日)は24日の放送で初登頂した瞬間の映像と登頂した学生5人のインタビューを放送した。大学山岳部に所属する青山学院大学、中央大学、東京大学の各1人と立教大学の2人、計5人の学生からなる日本山岳会学生部の登山隊が、ヒマラヤ山脈の標高6524メートルの未踏峰「プンギ」のに初登頂に成功した。「プンギ」は一昨年、別の日本の山岳パーテイが登頂を試みたが失敗している。5人は9月5日に日本を出国、ネパールに入り、10日に首都カトマンズを出発、21日に標高4700メートルにベースキャンプを設営し、その後、標高6200メートルの地点にハイキャンプを設営、今月5日、ハイキャンプを出発し、1回目の頂上アタックを試みたが、切り立った険しい稜線に阻まれて退却。今月12日に初登頂に成功した。番組コメンテーターの慶応大学教授の中室 牧子は「若者がこうした自然に挑戦する姿を見るのは涙が出るほど嬉しい」と評価した。

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