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社会人になって分かるプロ野球中継のありがたみ

最近、野球中継の面白さというか楽しみ方が理解できるようになってきました。子供のころには全く興味が無く、なぜ父親がいつも見ていたのか分かりませんでしたが、今では気持ちが痛い程分かります。

まず時間帯がいい、平日のナイターは基本的なサラリーマンの終業時間に合わせて試合が始まるため、仕事から帰ってきてから見ることが習慣づけられます。別に1回表から見なければいけない訳でも無いですし、試合の盛り上がりは途中で挟まれるハイライトで確認できます。試合数も多いのでシーズン中はずっと追いかけて見ていられるのも良いですね。

能動的な趣味と違い、流れている試合を観るだけでいいのも、仕事終わりで疲れている方々にはピッタリでしょう。働いて帰ってきた後に映画を観る、ゲームをする気力は湧かないという人も多いはずです。野球なら頭を使わず、試合展開を追いかけるだけで済みます。「自分が何もしなくても成立する趣味」というのは考えてみるとそう多くはありません。

成績が数字で表れるので、話しやすいのもポイントです。サッカー等流れのあるスポーツは貢献度が数値化しにくい部分もありますが、野球は打率や防御率、勝利数や打点等様々な数字で選手の成績を把握できます。「彼はチャンスで良く打つ」「アイツはエラーが多い」など具体的な数字を基に話ができると、試合を見逃してもコミュニティ内で話が通じます。

あとは何といってもファンになることで自分のアイデンティティが追加される点も大きいでしょう。同じチームを応援しているだけでどこか他人よりも親近感を覚えたり、帰属意識が出るのは素晴らしいことです。社会人になると職場以外でコミュニティを見つける難易度が上がりますから、野球という共通言語を通じて他者とのつながりを持てるのは、社会人にとって大きな助けになっていると感じます。歴史のあるスポーツなので、既に多くのファンが存在します。これがマイナースポーツになると、話の合う人も少ない。そもそも視聴方法も限られてきます。

自分はコミュニティ内での権力の誇示や同調圧力、ネット上での批判が水に合わないのでファンを自称したりはしませんが、贔屓のチームが勝っているとやはりうれしくなるものですね。負けて機嫌が悪くならないように注意が必要ですが。他人の成果からポジティブな影響を受けるのは良いですが、ネガティブな影響は受けないように心を強く持つ必要があります。

昔の自分とは趣味のテイストも変わってきました。そのうちゴルフや麻雀を観始めたりするのでしょうか。それはそれで楽しそうです。将来の自分がギャンブルには手を出さないよう願ってやみません。

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