簡単に儲かるには『頭脳』より『場所』の方が大事という話
初めまして。
クロロと申します。
簡単に自己紹介しますと、学生時代のインターン先から投資を受けて独立し、起業3年ほどで上場企業へ売却&子会社の社長として日々仕事をしている者です。
自分の思考を整理する為に、noteを書こうとふと思い、今に至ります。
今回は、簡単に儲かるには頭脳より、場所(所属するコミュニティ)の方が遥かに大事という話をしたいと思います。
話は私が売却した時に戻ります。
私はメディア事業を展開する法人を売却しましたが、
3年早く同じ事業を行っていれば、×3~5倍のバリュエーションでの売却事例が多々あり、よりもっと早く、5年早ければ、もっと短期間でハイバリュエーションで売却した事例が多々ありました。
これは、ただ起業のタイミングが遅かっただけで本来得られていたはずの利益を得損なったんだ!俺の能力は、もっと高いんだ!という自慢をしたい訳では決してなく、寧ろ逆。
5年早くメディア事業を展開すると決断した起業家には、遠く及ばないなと。当時のメディアの事業環境は、WELQ事件が吊し上げられた時期で、下火もいいところでした。その最中、爆儲かるスキームを構築した起業家には到底敵うとは思えません。
ただ、2-3年早く同じ事業で起業&EXITした起業家と比較した時、人間の頭脳/スペック的な差分は正直あまりないなと感じました。
では、なぜ結果に差が生まれたのか?要因は何か?
それは『場所』です。
そして、これが『簡単に儲かるには頭脳より、所属する場所/コミュニティの方が遥かに大事』と思う理由です。
差が生まれた要因が「場所」である理由を説明するにあたり、直近10年弱のメディアのM&A事情と事業環境について話しましょう。
分かりやすくする為に、メディア事業を始めた時期別にラベリングします。
・5年早かった人:起業家A
・3年早かった人:起業家B
・クロロ:起業家C
最近は減りましたが、一部の人はご存知の通り、数年前までメディア事業のM&Aが同時多発的に起こっていました。その理由は、起業家Aがメディア事業のビジネスモデル/スキームを確立し、起業家Bへハンズオン投資で多数のメディア事業を立ち上げたり、起業家Aを間近で見て起業した起業家Bらが売却を繰り返していたからです。
起業家Aには無から有を生み出す才覚が必要であり、ここまでは極少数。
その後、起業家Aの周囲にいた起業家Bらが、起業家Aからノウハウ/スキームを貰い・真似て起業しました。起業家Bの時点では、メディア事業は儲かることが一部のみでしか知られておらず、まだ事業環境もイージーゲームな状態です。
しかし、起業家Bらがイグジットする頃には、メディア事業が儲かりやすいことが周知され競争が徐々に激化。自社事業で以前ほど儲からなくなった一部の起業家Bらが、資本を持つ企業からの受託に切り替え、より激化の一途を辿ります。
そして、起業家Bから投資を受けた起業家Cの時代には事業環境もレッドオーシャン化しているのに加え、起業家A~Bの時代に比べてメディア事業の物珍しさもなくなり、バリュエーションもつきにくくなりました。
これが直近10年弱のメディアの事業環境とM&A事情です。
では、この3人の中で一番簡単に儲けることが出来たのは誰でしょうか。
勿論『起業家B』です。
『起業家B』の成功要因として、起業家Aと近しいコミュニティに所属していたのが一番デカい。起業家Aの近くに居たから、起業家Aが見つけた儲かるタネが世に周知される前に、仕込むことができ、簡単に花を咲かせることが出来た。
起業家Aのそのままスキームを使えば、圧倒的に低リスクで確度高く儲かる。リスクも加味してアービトラージの一番の恩恵を受けているのは『起業家B』です。
当然、最低限の能力は当然必要ですが、それよりも競争が激化する前のイージーな状態で、最短距離で事業をグロースさせる早さの方が圧倒的に重要です。
これが『簡単に儲かるには頭脳より、所属する場所/コミュニティの方が遥かに大事』と思う理由です。
簡単な話、楽に儲かるには儲かってる人がいる場所へ行くのが一番早いってことです。その時々に、儲かるネタが集まりそうな場所に身を置いて、チャンスが来た時に逃さない。これが一番、手堅く簡単に儲かる方法だと思います。
少し前に、Candleという東大の起業サークルTNK発のメディア事業を展開し、10億でクルーズへ売却した会社があり、そこでインターンしていた学生らもメディア事業で売却した事例が多数ありましたが、まさにCandleが起業家Aで、インターンしていた学生らが起業家Bですね。DMMに20億で売却した「終活ねっと」とかが起業家Bにあたります。また、最近だと似たような現象がアドアフィ界隈にもありますね。
ただ、世の中には儲かってる風で集まった人から集金して儲かってる、実質ネズミ講の長も多数存在するので、カモにされないようにだけ注意してください。
次回は、
・キャリアにおいては期待値ローンが重要という話
・学生インターンを雇う時に雇うべき人物像とは?
あたりでお会いしましょう。
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