【読書】原田ひ香（著）『喫茶おじさん』を読了。
原田ひ香(著)『喫茶おじさん』を、読了しました。
この物語に出てくる主人公は、私より1歳年下の57歳です。この主人公の人生が、少し自分の人生と似ているような気がして、胸が苦しくなるシーンが度々ありました。主人公と私の大きな違いは、今後いただけるであろう、退職金の額です。この主人公は、退職金の額では、とても恵まれているのです。
物語の後半に、
いや、もう、自分のために生きよう。俺ももう、自分のために時間を使うんだ。
という主人公の台詞があります。
「いやいやあなた、もう十分、自分のために生きていますから」とツッコミたくなります。
最近のカフェ(喫茶店ではなく)に行くと、ノートパソコンで仕事をしている人や、テスト勉強をしている学生の姿が目立ちます。
珈琲やナポリタンを味わっている人は、あまり見かけません。
喫茶店に入る目的が、大きく変わっているように感じます。
珈琲を楽しむのであれば、やはり個人経営の喫茶店がお勧めです。更に拘りのある人は、珈琲専門店に行かれる人が多いでしょう。
本屋さんにしても喫茶店にしても、チェーン店ばかりが目立って、個人経営のお店が少なくなりました。八百屋さんや魚屋さんも同じです。そういうお店って、今の若い人たちには、逆に新鮮に感じることもあるのではないでしょうか。もしかしたらこれは、大きな、イヤイヤ、小さなビジネスチャンスなのかも知れません。
自分一人が生きていけるような、喫茶店経営ができれば、幸せだろうなと思います。
何処かに『喫茶おじさん』の主人公のような人が経営する喫茶店があれば、是非、珈琲を味わいに行きたいです。
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