一度登ったことのある登山道は、何処かに記憶されている。
一度登ったことのある登山道を、全て記憶に残しておくことは不可能です。
はっきりとは覚えていなくても、なんとなーく覚えている感覚はあります。
一度登った登山道で迷うことはあまりありません。それは、脳の何処かに経験が記憶されているからです。
道迷いは大体、初めて登るときに起こります。
初めて登る山は楽しい
綺麗な景色が見えるビュースポットや、大きな岩のあるところはよく覚えています。
樹林帯の中のなんでもない場所は普段記憶から消えているのですが、もう一度通った時に、ちょっとしたぬかるみや変わった形に曲がった木の根っこを跨ぐ時などに「そうそう、こんなところあったな」と思い出したりします。
始めて登る登山道を歩いているときは、何度か登ったことのある登山道を歩いているときよりも、数倍楽しい気持ちになります。
緊張感もあるのですが、それ以上にワクワク感が高まります。
脳が喜んでいる感じがします。
写真や動画で見た岩や杉の木が、実際に見ると思っていたよりも巨大だったりすると本当に感動します。
札幌の時計台や、高知のはりまや橋とは比べ物にならないくらい感動します。
山の名前が思い出せなくなる
芸能人の名前が出てこないのと同じように、山の名前が咄嗟に出てこないことがあります。
日本一の富士山や、何度も登っている八ヶ岳という名前は忘れませんが、あまり登ったことのない谷川岳や那須岳が出てこないことがあるのです。
登山仲間と話をしているとき、「ほらほら、あの山あの山、何ていう山あったっけ?」という会話にしょっ中なります。
八ヶ岳の中でも、最高峰の赤岳は忘れることはないのですが、阿弥陀岳と硫黄岳がどっちがとっちだったかかわからなくなることがあります。
検索機能が復活するとき
人間の記憶はどこかに残っているものです。
それが普段、取り出すことはできなくなるのです。
ハードディスクの何処かには保存をしてある筈なのに、どのフォルダーに入れたのかわからなくなった状態です。
検索機能が壊れてしまっているのです。
若しくは、検索ワード自体がわからなくなってしまっているのです。
感動した絶景などはデスクトップにあっていつでも見れる状態にあるのですが、なんでもない樹林帯の景色は通り過ぎた瞬間からハードディスクの何処かに仕舞われてしまいます。
そしてもう一度同じ道を歩いている時に、突然検索機能が復活する瞬間があるのです。
登山道で分岐に差し掛かったとき、初めて登るときはどっちだろうと地図で確認をします。
思い込み行ってしまうと道迷いの原因になります。
一度通った道だと、ほとんど迷うことはありません。
脳の何処かに記憶として残っているのです。
一度登った事のある山は安心ではありますが、やはりいろんな山に登りたくなります。
初めて登る山には新しい感動が待っています。
こうやって家で、次はどの山に挑戦しようかと考えているだけでテンションが上がるのです。