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オンライン研修の可能性(2)

前回は、コロナ禍での新しいスタイルであるオンライン研修について、まずは、人材育成の現場における、これまでの背景をご紹介しました。

今回は、オンライン研修のスタイルについて、運営(企画)側サイドからの現状をご紹介をしていきたいと思います。

オンライン研修というと、多くの方がイメージされるのは「ZOOM」などに代表される、受講者個人がPC(またはタブレット)を通じて参加するものが多いのでは?と推察します。これは、企業内の研修に限らず、児童、生徒、学生がオンラインで受講するケースに見られル為、想像に難くないと思います。

もう一つは、講師自身は、その場にはいないけども、「サテライト」と呼ばれるいくつかの拠点に受講者に集まってもらい、研修を運営するものです。こちらは、サテライト内では、形式上は対面となっているのが特徴です。こちらの運営を選択される理由は、PC等の端末の整備状況や求められるセキュリティーのレベル、受講者のリテラシーなどいくつかの要因が考えられます。

これらの違いは、運営(企画)する側が認識していますが、当事者である研修の受講者は、オンライン研修のイメージが湧かないことが多いです。実際のところ、この記事を書いている2020年7月時点では、そもそもオンライン研修に対して様子見をしている企業は少なくないのが実情です。

たとえば、既にオンライン研修に取り組んでいる企業の特徴は、従来の研修を実施するということ以上に、既存の様々な業務をオンラインに置き換えるとどうなるのか?といったことに積極的に向き合い、「まずは、やってみる」ことで経験値を得ていこうという風土が前提にあることが多いです。逆に言えば、新入社員研修以外は、本年度はすべて「見送り」という企業もあります。こちらは、100%研修を従来通り運営できなければ意味がないので、それが保証されるまで、時期を待つという風土なのかもしれません。

また、研修の目的についても考え方が異なります。

いわゆる知識付与型のインプットを中心しとした研修は、ハードルが低いようです。受講者は、基本的にオンライン上での講師の話を聞いたり、テキストを視たりしながら進めます。運営上も既存のものと違いは、少なく、講師や運営サイドの力量によるところが多いです。一方で、ディスカッションを中心とし、ワークショップ型(グループでアウトプットを出す)のテーマは、ぐっと難易度が上がります。結局のところ、オンライン化の浸透状況はこのワークショップ形式の研修実施に影響を受けるということかもしれません。インプット型はOKだけど、ワークショップ型について、踏み込めない企業や担当者が多いというのが実際だと感じています。

研修のオンライン化についても、このように大きく分かれるくらいです。歴史がある会社やお堅い会社だから未だ「見送る」ということではありません。この辺りも企業のパラダイム(習慣・常識)が出るのが興味深いところです。皆さんの会社や組織はいかがでしょうか?





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