見出し画像

今日の私は、今日死ぬ

人生とは、何十年、何百分、何千秒と積み重なった「私」がひとつのチームとなり、スタート=生 から ゴール=死 へとバトンをつなぎ続けるリレーのようなものです。

このリレーの評価基準はどんなに速くゴールにたどりつくかではありません。走っている最中、どれだけ幸せを感じることができたか、です。

幸せの価値観は人によって違います。お金を稼ぎたい人、大切な人と過ごす時間を大事にする人、生涯をかけて何かに打ち込む人。幸せは人の数だけあり、どれも間違っていない尊重すべきものです。

私たちは自分なりの幸せを感じながら、もしくは感じるために、今日を走り続けるのです。


部活をやっていた方なら分かると思いますが、本当に強いチームは手を抜きません。どれだけ辛い練習でもサボらず走ります。それは、本人たちの強い意志があるのはもちろんのことですが、それ以上に「努力することが当たり前の環境」が出来ていることが大きな要因なのだと思います。

前の走者がヘラヘラしてテキトーに走っていたらやる気が失せますよね。自分がどんなに頑張ってバトンをつないでも、次の走者が手を抜いてたらがっかりしますよね。

逆に言えば、前の走者が一生懸命だとやる気が出るのです。次の走者が本気で走ると信じているから私も走れるのです。

強いチームはこの意識を共有できています。だからこそ日々の練習に全力で取り組めるのです。そして、努力し続けるからこそ実力が伸び、幸せを感じることが出来るのです。幸せを感じるためには、「私」というチームを努力するのが当たり前のチームに変えなければならないのです。


「私」のチームは、23年間自堕落に走り続けてきました。しんどいことに向き合わず、毎日毎日楽に生き続けてきました。どーせダメだしテキトーに走ろうぜ、という雰囲気がチームの中にはびこっています。

本当は分かっているのです。これでは幸せを感じることはできないと。辛い練習を乗り越えて試合に臨むから楽しいのだと。

どこかで頑張らなければいけません。頑張るのが当たり前のチームに誰かが変えなければいけません。そうしないと、これまでの私が報われません。これからの私が頑張れません。私の人生というレースがしょうもないもので終わってしまいます。

今日しなくてはいけないことを先延ばしにしてはいけません。今日やったほうがいいことは今日終わらせなくてはいけません。今日したいことは今日しなくてはいけません。明日やればいいや、では遅いのです。「昨日の私がサボったツケ、今日に回ってきてるんだけど!」と明日の私に怒られてしまいます。

昨日の私から受け取ったバトンを手にしているのですから、今日の私も一生懸命走らなくては。これまでの私に報いるために。明日の私に気持ちよくスタートを切らせるために。チーム全体に貢献するために。


今日の私はこんなことを考えて死んでいきます。明日の私は今日の私とは別人なので、今感じているこの気持ちを完全に共有することは出来ません。なので、文章として書き記しておきます。

今日の私が全力で走ったと証明するために。そして、明日の私を全力で走らせるために。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?