見出し画像

『麒麟』2024年秋号。

せっかくなので(?)、結社誌に載った自分の句を、写真と合わせて載せてみようと思います。

結社誌への投稿は、1人10句まで。
その中から、先生が選んでくださった何句かが、掲載されます。この時、「どの句が載ったのか?」よりも「どの句が選ばれなかったのか?」をしっかり考えることが大事、とかねがね先生はおっしゃっています。

今回は、10句のうち、掲載は次の6句でした。

熱帯夜あの着信は会社から

寝苦しい夏の夜。スマホが遠くで鳴っているのは聞こえるけれど、でもあの着メロは会社からだし、出たくないけど出ないとだめだよね……という。いやな夜ですな。

海越えて訃報届きぬ夏の果

こちらは、世界的クライマーお二人の訃報を受けての句。

お二人にお会いしたことはないのだけれど、私が2017年にネパールでお世話になったシェルパさんが、亡くなった健郎さんの過去のトレッキングに何度もご一緒していたので、「知り合いの知り合い」みたいな感じで勝手に親近感を抱いていたのでした。
句に合わせた写真は、私がネパールに行った際に撮ったものです。

七夕やスマホの奥の願ひごと

七夕、という、一見簡単な(わかりやすい)季語なのに、思ったよりも苦戦しました。そんなものなのかもしれません。

珍しき梨の届きて手土産に

「珍しき梨を抱へて夫(つま)帰る」が元々でしたが、カレー句会で出した時に、「珍しいものを旦那さんがお土産にするのは、割とよくあること」とアドバイスをいただきまして、ちょっと変えてみました。

墓洗ふ手つきの祖父に似てきたり

お墓参りの光景を思い浮かべて詠んだ句。
ただ、実際には、お墓参りの時にお墓を洗っている光景は、見たことがないような気がします。お墓にやかんの水を掛けたりはするけれど、タワシでゴシゴシ、みたいなのは、やったことも見たことも、多分ない。

草相撲のライバル今やメダリスト

オリンピックをなんとなーく観ていて、そこから作った句でした。
昔の友達がビッグになっていくなぁ、という、何とも言えない感情。基本的には応援してるんだけどね(そこまで句にこめられなかったのはまだまだ技量不足!)。

と、こんな6句でした。
結社誌は、自分の句以外のページがものすごく充実しているので、読み切るのが大変だけど、とても勉強になります☆

いいなと思ったら応援しよう!