【医学部生向け】病院見学・マッチングマニュアル!
はじめに
医学部も高学年になると臨床実習も始まり、初期研修での研修病院どうしよう…と少しずつ考え始めますよね。
病院見学やマッチングなどについては、情報も多く、うまくまとまっていないサイトが多かったので、今回自分の中での整理もかねて紹介したいと思います。
大きな流れ
まずは、研修病院が決まるまでの大きな流れを紹介します。
①研修病院の情報を仕入れる
②候補の病院に見学に行ってみる
③マッチング試験を受ける
大まかにはこの3ステップだけです!各ステップについて細かく説明していきます。
初期研修までの3ステップ
①病院の情報を仕入れる
何事もまずは十分な情報収集からです。ネットで調べたり、先輩に聞いてみたり、あるいはキャリアセンターの人に聞くのも手かもしれません。
そもそも何をポイントに研修病院を絞り込んでいったらいいんだ!という人はぜひこちらの記事を読んでみてください。
私の情報収集はネットが中心で、おもに以下の2つを使用していました。
・レジナビ
・HOKUTO(スマホアプリ)
まずはレジナビ。こちらは救急の分類や病床数、当直回数など客観的な情報がよくまとまっている印象です。ただし、給与に関しては情報源が怪しいものも多いので、あくまで目安程度に考えるのがよさそうです。
HOKUTOは研修病院の口コミが多く集まっているアプリです。実際に見学に行った人の感想が多くみられるので、「給与は多いけど研修医が疲れてそうだった」「手技が多くて充実してるらしい」などのリアルな情報が手に入ります。
私はレジナビなどで気になる病院があったらHOKUTOで口コミを見てみるという使い方をしていました。
そして、よさそうと思う病院があったらその病院のホームページへ行き、募集要項や病院見学の日程などについてより正確な情報を探しましょう。レジナビなどの情報は古いものもあるので、正確な最新の情報を手に入れることは重要です。
②病院見学に行ってみる
行きたい病院がある程度定まったら実際に病院見学に行きましょう。病院見学に行く目的は大きく分けて2つです。
・病院の実際の雰囲気を見る
・マッチング試験の対策を行う
まず前者から説明すると、病院の雰囲気はやはり文字でとらえるのには限界があります。建物やスタッフ、あるいは病院近くの街などの雰囲気を、2年間この環境で過ごすという目で実際に見てみてください。ドロップアウトしないためにも、そもそもその病院で働いていけるかを吟味することは意外と重要です。
見学担当の研修医の先生に聞くべきことなどはほかのサイトなどにもよくまとまっているので割愛します。
次に後者についてです。初期研修を受ける病院は今はマッチングシステムというもので決められます。詳細は次の項に回しますが、重要なのは試験があるということです。試験の内容は病院によって異なり、面接試験のみの病院もあれば、学科試験のある病院もあります。病院見学に行くと学科試験に関しては過去問をもらえますし、面接に関しても試験前から自分を売り込むことができます。
病院見学に行かずにマッチング試験を受けるのは赤本を解かずに入試を受けるようなものです。気になるところには必ず行きましょう。
③マッチング試験について
肝心のマッチング試験の内容について、の前にそもそも「マッチング」とは何なのか説明します。
「マッチング」とは、誰がどこの病院で初期研修を行うかを決定するためのシステムです、というと難しく聞こえますが、要は初期研修版の入試です。まずは各個人(基本的には医学部生)が希望する研修病院を順位付きでマッチング機構(情報を管理するところ)に提出します。次に各病院で試験を受け、病院が受験者に順位を付け、マッチング機構に提出します。マッチング機構は、各個人について希望順位が高くなるように研修病院を決めていきます。
入試と同じく、受験者が試験を受け、病院が合格者を発表し、発表された合格者の中に辞退する人がいれば次に成績の良かった人が合格になる、という簡単な仕組みです。受験者は合格した病院の中から希望順位の一番高い病院に決まります。
ちなみに全部落ちたとしても、定員割れしている病院が二次募集を出すので、行ける病院が無い!ということにはならないので安心してください。
では、マッチング試験の内容について、先ほどは学科試験があると書きましたが、正確には存在しているだけでほぼ合否に影響しないそうです。
学科試験は内容が国試に準拠していて、しかも過去問が出回っているので受験者全員対策済み、というわけでほぼ差がつかないところが多いそうです。とはいえスタート地点に立つためにある程度の勉強は必要です。また、病院によっては英語の問題などが課されるそうなので、過去問にはしっかりと目を通しておきましょう。
というわけで合否を決定するのは面接ですが、これも内容を見られているというよりは、病院の求めている人間像と一致しているかを見られています。10分やそこらの面接で人間像など見抜けるわけがないので、イメージで合否が決まります。面接官の印象に残るよう、本命の病院には何度か見学で足を運ぶのがベターといえるでしょう。
まとめ
短かったですが今回の記事をまとめると、
①いい情報を仕入れよう
②試験はほぼ面接で決まる
③面接対策として病院見学で自分のイメージを与えておこう
の3点がポイントになります。
他にも医学部生向けに医師のキャリアについての記事を書いています。よかったら見てみてください。