体験から考える排泄の生理とケア
Ⅰ私の体験
意識が回復し、日中は見守り下でトイレ移乗可、夜間は尿器使用というADLsまで離床が進んだ。ある日、朝方尿意で目覚めNsコールを押すが「この時間は、トイレ移れないから尿器で」と言われ、尿器を渡されるも不慣れかつ緊張で出来ず。次にコールを押すも、「この時間は人が少なくて移れないから、おむつにしちゃって」と言われる。3度目は、トイレへ移乗することが出来た。
事前問題
事前に、穴埋め問題でどの程度理解できているのかを確認してください。
1.緊張すると、(あ)が作用する。
2.(あ)の神経伝達物質のうち(い)・(う)を分泌する。
3.(あ)は、侵襲が加わった際に血糖値の(え)という反応を呈する。※急性期看護では大切
Ⅱ基本的な解剖生理学…自律神経系
交感神経は、闘争・逃走に関することであり、副交感神経はエネルギーを貯め回復に関する働きをする。交感神経はアドレナリンやノルアドレナリンを分泌し、副交感神経はアセチルコリンを分泌する。
排尿に関わる交感神経は、L1-L3、副交感神経はS3-S4が関与する。
尿が次第に充満…交感神経優位 排尿…副交感神経
Q1 脊髄を損傷した場合、どうなる?
Ⅲ生活動作との関連
排泄は、自律神経系のほかには、尿生成に血圧が必要となるので循環器系も大切です。あと、排泄時にどのような姿勢を取るのかも影響します。これを評価するには、MMTなど筋神経系の評価、体力がどの程度残存しているのかということも大切です。
排泄は、前述した通り自律神経系が関与しているので、心因性頻尿がおこるというように精神機能のアセスメントも大切になります。
Q2 国家試験当日に、腹痛を起こした時の原因はなんですか?
問題答え
あ 交感神経 い ノルアドレナリン う アドレナリン え 増加
A1 排尿障害がおこる
A2 緊張…リラクゼーション法を身に付けておくと良いと思います。国試当日のトイレは混みますから.
参考文献;Linda S. Costanzo(2007):コスタンゾ明解生理学,エルゼビア・ジャパン,岡田忠・菅屋潤壹 監訳,東京.
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