刑務所に入った話21〜拘置所雑居編Ⅺ〜
さて、台風のように訪れ、部屋に多大なる爪痕を残し去っていったオニカサゴさん。
その後、わたしたちの部屋の前を通り、毎日のように医務に連れて行かれるオニカサゴさんを目撃しましたが、もはや時の人ですʅ(◞‿◟)ʃ
そんなこんなで、オニカサゴさんが去っていき一件落着のはずだったのですが、、新たな問題が、、。
かわはぎさんの様子がおかしい(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
部屋に来た時からとても大人しく、かなり周りに気を遣ってるなあと思っていたのですが、オニカサゴさんにブチギレ事件があり、、。
そこから、明らかに様子がおかしくなった。
元々口数の少ないかわはぎさんではありましたが、世間話だってするし、ただのおとなしめの方だったんです。
だけど、、
話しかけても反応が薄く、うん、とか、ごめんねとしか返答してくれなくなってしまいました。
どうしたの?と聞いても返ってくるのはうん、、のみ。
かわはぎさんは元々少し精神的な病気があるらしく、毎晩お薬を飲んでいました。
オニカサゴさんショックをひきずってるのかな。
これは、少しそっとしておいた方がいいのかな、と思いあまり話しかけずにいました。
ですが、もう目に見えて日に日にひどくなっていってしまいました。
そして、ある休みの日、、
かわはぎさんが動かなくなった。
起きて布団をたたんでから、一日中ずっっっと正座をしてるんです。
足痛くない?崩した方がいいんじゃない?と言ってもどこか1点を見つめたまま、動きません。
わたしたちもどうしたらいいのかわからず、
そっとしておくしかありませんでした。
そして夜は19時になると布団を敷けるのですが、かわはぎさん、お布団を敷きません。
就寝時間の21時までに敷けば問題ないのですが、、
まだ正座してるうぅ(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
絶対だいじょばないけど、どうしたらいいのお(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
毎日20時半頃になると、男性職員さんが投薬の為、各部屋をまわります。
そしてわたしたちの部屋にも来て、男性職員さんが投薬のため、かわはぎさんを呼びました。
かわはぎさん、無視。
いや、無視というより無反応?聞こえてない?
かわはぎさん、お薬だって?呼んでるよ、、?
と声をかけ、なんならちょっと身体揺さぶったりしたところ、
ものすごいゆっくりとした動作でかわはぎさん、男性職員さんの元へ。
そして、消え入りそうな声で一言。
薬、いりません。
・・・_:(´ཀ`」 ∠):
男性職員さんも、え?どうゆうこと?いらないって何?と質問攻め。
だけど、かわはぎさんは、いりません。の一点張りでした。