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おすすめの物書き、米原万里さんについて

「支配層物書きとは、一体誰のような人物を指すのか」  今から遡るほど約1月前、TLでこうした話題が流れてきた。皆思い思いの作家や随筆家を挙げており、まだ未読の作品や作者が紹介されていたこともあって、読者好きの私は大変楽しませていただいた。その際、こっそりちゃっかり私もこの議題に参加して、米原万里さん(1950〜2006)を推挙した。彼女の骨太でありながら読者を置き去りにしない文体に、自分はかれこれ10年弱虜になっている。  さて支配層物書きについての議論が一通り集結した後

    • コパアメリカ前に色々考えてみる 〜『南米仕草』と差別問題

      【始めに】 お久しぶりです。照れるです。 フォローしてくださっている方はご存知かもしれませんが、実は自分は少し前に 「いうて荒れがちだけど、南米独特ののフットボールへの向き合い方とかモラルって実際分からんよな。誰かまとめてくれないかな〜(チラッ)」  こんな感じのツイートをしていたのだが、残念ながら今に至るまでそういった類のノートに出会っていない。  決して南米方面に詳しいわけではない筆者ではあるが、今回は先陣を切る形でこの差別問題について書いていこうと思う。コパも

      • 2人の空飛ぶオランダ人

        「空飛ぶオランダ人って渾名、なんていうか、ダサい。」 これが私の愛するクラブと代表チームの始祖とも呼ぶべき男に対し一番最初に抱いた感想である。 ヘンドリック・ヨハネス・クライフ。今では通称であるヨハン・クライフという名の方が世界で知られているこの男は、正しく伝説の名をとるに相応しい人物である。 名将と謳われたリヌス・ミケルスと共に『トータルフットボール』の旗手として颯爽とフットボール界に登場し、選手としても監督としても、数え切れないほどの功績と思想を残していった。 彼につい