好きな短歌|塔2024年4月号
「塔」2024年4月号より好きな短歌を引いてみました。いつも楽しく読んでいます。
入院中の夫を思う一連。愛の深さと静かさに泣いてしまいそうになる。自分の日々を全うするというのも愛のかたちなのかも、と思う。
故郷が震災の被害に遭ったことがわかる。「散らばる仏具」がリアル。
友人の焼香台と読んだ。自分を見る目が冷静でおもしろい。友人が主体を「佳き人」にしてくれたのかもしれない。
ニュースの映像がありありと思い浮かぶ。アナウンサーも案外同じことを思っているかもしれない。
小雨で傘を差さないように、辞める職場のパワハラのことを言わない。そういうひとなのか、派遣という立場がそうさせるのか。
「ポーズとして」防災服を着ていることに作者は気づいている。下の句は怒りのようで、祈りのようでもある。
増水の川は危なく、知人が見に行こうとするなら止めたいところ。「タイムラプス」でなんだかコミカルな景になる。
評を書くのは勇気がいりますね。いつも短歌を読み、伝えてくださる方に改めて感謝したいです。